4184.jpg
国内最悪「時速235キロ」で高速道路暴走した男性逮捕、懲役刑の可能性も
2018年03月09日 09時46分

警視庁は3月1日、時速235キロで高速道路を走行したとして、東京都世田谷区の会社員男性を道路交通法違反(速度超過)の疑いで逮捕した。国内最悪のスピード違反だという。

読売新聞の報道などによると、男性は2016年1月29日午前4時15分ごろ、東京都国立市の中央道上り線で、法定速度を135キロ上回る235キロで運転した疑いが持たれている。車は米国製のチャレンジャーで、ナンバーが外されていたという。オービス(速度違反自動監視装置)が検知した。オービスの映像をもとに、昨年から任意聴取するなどの捜査をしていた。

とんでもないスピード違反だが、ナンバーを外して135キロも速度超過したことにはどのような罰則があるのだろうか。平岡将人弁護士に聞いた。

警視庁は3月1日、時速235キロで高速道路を走行したとして、東京都世田谷区の会社員男性を道路交通法違反(速度超過)の疑いで逮捕した。国内最悪のスピード違反だという。

読売新聞の報道などによると、男性は2016年1月29日午前4時15分ごろ、東京都国立市の中央道上り線で、法定速度を135キロ上回る235キロで運転した疑いが持たれている。車は米国製のチャレンジャーで、ナンバーが外されていたという。オービス(速度違反自動監視装置)が検知した。オービスの映像をもとに、昨年から任意聴取するなどの捜査をしていた。

とんでもないスピード違反だが、ナンバーを外して135キロも速度超過したことにはどのような罰則があるのだろうか。平岡将人弁護士に聞いた。

●ナンバー外しは50万円以下の罰金刑

「国内最悪の、法定速度を135キロも上回る運転ということで危険性はいうまでもありません。しかもそのような危険な運転を、オービス設置の道路でやっています。否認しているとのことですので、逮捕された人を犯人であると決め付けるべきではありませんが、警察もこのような運転を放置していれば、模倣者をうみますので、2年もかけて捜査をしたのでしょう」

どんな罰則が考えられるのか。

「まず、ナンバーを外すという行為は、道路運送車両法19条に違反し、50万円以下の罰金刑が適用されます(同法109条1号)。

制限速度違反については、6月以下の懲役刑又は10万円以下の罰金刑(道路交通法118条2号)が適用されますが、135キロメートルの速度超過ともなれば、懲役刑となるのではないでしょうか」

●死傷事故を起こした場合、危険運転致死傷罪が成立する

もし、死傷事故を起こしてしまった場合はどうなるのか。

「危険運転致死傷罪が成立するでしょう。

自動車運転死傷行為処罰法2条柱書・2号によると、『その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為』をし、人を『負傷させた者』は、『十五年以下の懲役』となり、『人を死亡させた者』は1年以上20年以下の懲役となります。

平成29年3月3日の大阪地方裁判所での判決は、時速163キロメートルで走行し運転を誤り、3名を負傷させて2名を死亡させた被告人に対し、危険運転致死罪の成立を認め、11年の懲役刑としています。今回の事件のように、時速235キロ、超過速度135キロともなれば、『その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為』にあたることは明らかでしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る