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ビートルズ、ニルヴァーナ・・・「いらすとや」の画像で再現した「名盤」は問題ない?
2016年03月21日 10時10分

かわいらしい絵柄と、豊富な種類のイラストで人気を集めるフリー画像サイト「いらすとや」。その素材を用いてビートルズの「リボルバー」、ニルヴァーナの「ネバーマインド」など、「名盤」と呼ばれるアルバムジャケットを再現したイラストがツイッター上で話題となった。

ツイッターで「#いらすとやさんの素材で名盤を再現してみる」のハッシュタグで検索すると、元ネタとなったジャケットとセットで、「いらすとや」の素材を用いて作られた「名盤ジャケット」が数多く閲覧することができる。

ストリーミングなどで音楽を視聴する人が増え、CDなどのパッケージで音楽を購入する人は減り続けているが、レコード・CD世代の中には、アルバムのジャケットに思い入れのある人も少なくない。

こうしたジャケットの再現は、レコードジャケットの著作権を侵害することにならないのだろうか。著作権の問題に詳しい柿沼太一弁護士に聞いた。

かわいらしい絵柄と、豊富な種類のイラストで人気を集めるフリー画像サイト「いらすとや」。その素材を用いてビートルズの「リボルバー」、ニルヴァーナの「ネバーマインド」など、「名盤」と呼ばれるアルバムジャケットを再現したイラストがツイッター上で話題となった。

ツイッターで「#いらすとやさんの素材で名盤を再現してみる」のハッシュタグで検索すると、元ネタとなったジャケットとセットで、「いらすとや」の素材を用いて作られた「名盤ジャケット」が数多く閲覧することができる。

ストリーミングなどで音楽を視聴する人が増え、CDなどのパッケージで音楽を購入する人は減り続けているが、レコード・CD世代の中には、アルバムのジャケットに思い入れのある人も少なくない。

こうしたジャケットの再現は、レコードジャケットの著作権を侵害することにならないのだろうか。著作権の問題に詳しい柿沼太一弁護士に聞いた。

●「アイデア」が似ていても、著作権侵害にはならない

「レコードやCDのジャケットは、当然、著作権法の『著作物』に該当します。ですので、ジャケットをもとにして『類似』する作品を制作した場合、著作権(翻案権)侵害にあたります」

柿沼弁護士はこのように指摘する。類似するかどうかは、どうやって判断するのか。

「ざっくりと言えば、『アイデアベースで似ていても、表現ベースで似ていないのであれば、類似ではない』とされています。著作権法があくまで『表現』を保護するための法律だからです。

今回、レコードジャケットと、『いらすとや』さんの素材で制作した作品を比較すると、単に画面上の人物や物の配置、つまり構図だけが類似しているものがほとんどのように見えます。

いらすとやさんの素材自体が、ほのぼのテイストですから、人物や背景などの具体的表現レベルで類似するということは、そもそも考えにくいですね。

これらの、構図だけが類似しているケースの場合は、基本的にはアイデアベースで類似しているに過ぎませんので、著作権侵害とは言えないのではないかと思います」

●「いらすとや」の規約はどうなっているのか?

こうした再現イラストをつくることは、「いらすとや」の素材の作者との関係では、どう考えればいいのか。

「『いらすとや』さんの素材自体が著作物ですので、著作権者の許諾を得なければ、利用することができません。

『いらすとや』さんのサイトの利用規約や『よくある質問』を見ると、イラストの利用方法については、『公序良俗に反する目的での利用』や『その他著作者が不適切と判断した場合』には利用できないと定められています。

ですので、今回のような態様での利用についても、著作権者が不適切だと判断した場合には利用することはできない、ということになるでしょう」

柿沼弁護士はこのように述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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