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大手印刷会社の若手社員自殺、控訴審も「労災」認められず…上司の暴行も否定
2017年02月22日 16時45分

大手印刷会社につとめていた男性社員(当時27歳)が自殺したのは、長時間労働や上司によるパワハラが原因だったとして、両親が国に労災不認定処分の取り消しをもとめた控訴審の判決が2月22日、東京高裁であった。杉原則彦裁判長は、遺族側の控訴を棄却した。

遺族側の代理人などによると、男性は2007年4月、東京の大手印刷会社に入社。同年11月に精神疾患(うつ病)の診断を受けたあとも勤務をつづけていたが、2009年4月に亡くなった。遺族側はその後、長時間労働や上司のパワハラなど、業務上のストレスが原因で亡くなったとして、労災申請した。

しかし、品川労働基準監督署が労災と認めなかったため、遺族は処分の取り消しをもとめて提訴した。一審の東京地裁は2016年6月、月100時間を越える時間外労働や、上司による暴行があったことを認定しながらも、うつ病や自殺は「業務が原因といえない」として、遺族側の主張を退けていた。

二審の東京高裁は「上司から暴行を受けたという事実を認めるに足りる証拠はない」として、一審の事実認定をくつがえしたうえで、遺族側の控訴を棄却した。この日の判決後、遺族側代理人の川人博弁護士が東京・霞が関にある司法記者クラブで会見を開いて、「長時間労働など、ほかにも論点があったが、判断を避けている」「あまり体験したことのない珍しい判決だ」と批判した。

男性社員の母は、代理人を通じて「不当判決であると考えています。到底納得できません」というコメントを発表した。川人弁護士によると、上告するかどうかは、今後、遺族と相談してから決めるという。

(弁護士ドットコムニュース)

大手印刷会社につとめていた男性社員(当時27歳)が自殺したのは、長時間労働や上司によるパワハラが原因だったとして、両親が国に労災不認定処分の取り消しをもとめた控訴審の判決が2月22日、東京高裁であった。杉原則彦裁判長は、遺族側の控訴を棄却した。

遺族側の代理人などによると、男性は2007年4月、東京の大手印刷会社に入社。同年11月に精神疾患(うつ病)の診断を受けたあとも勤務をつづけていたが、2009年4月に亡くなった。遺族側はその後、長時間労働や上司のパワハラなど、業務上のストレスが原因で亡くなったとして、労災申請した。

しかし、品川労働基準監督署が労災と認めなかったため、遺族は処分の取り消しをもとめて提訴した。一審の東京地裁は2016年6月、月100時間を越える時間外労働や、上司による暴行があったことを認定しながらも、うつ病や自殺は「業務が原因といえない」として、遺族側の主張を退けていた。

二審の東京高裁は「上司から暴行を受けたという事実を認めるに足りる証拠はない」として、一審の事実認定をくつがえしたうえで、遺族側の控訴を棄却した。この日の判決後、遺族側代理人の川人博弁護士が東京・霞が関にある司法記者クラブで会見を開いて、「長時間労働など、ほかにも論点があったが、判断を避けている」「あまり体験したことのない珍しい判決だ」と批判した。

男性社員の母は、代理人を通じて「不当判決であると考えています。到底納得できません」というコメントを発表した。川人弁護士によると、上告するかどうかは、今後、遺族と相談してから決めるという。

(弁護士ドットコムニュース)

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