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介護ハラスメント、私たちは下僕じゃない! 胸を揉む利用者、家族は「若い子がいいのね」と笑顔
2018年09月10日 10時11分

介護従事者に対するハラスメントの調査結果を紹介した弁護士ドットコムニュースの記事(『「体中を触られた」「殴られ、眼鏡が飛んだ」介護従事者へのハラスメント、犯罪の可能性も』https://www.bengo4.com/c_5/n_8117/)に対し、沢山のコメントが寄せられています。

この記事では、介護従事者が加盟する「日本介護クラフトユニオン」が6月21日に公表したハラスメント調査結果について説明しています。調査では、回答者の74.2%が介護サービスの利用者・家族からセクハラやパワハラを受けていることがわかったほか、セクハラ・パワハラ以前に犯罪にあたりうる事例が複数ありました。

記事に対するコメント欄では、「ズボンの中に手を入れられ触られた事が何度も」(女性・20代)など実際に「介護ハラスメント」を受けたという体験談や、「本当に介護職員は低い職業と思われてる」(女性・50代)など、過酷な現状に対する嘆きの声が多数寄せられています。

以下、寄せられたコメントを紹介します。

介護従事者に対するハラスメントの調査結果を紹介した弁護士ドットコムニュースの記事(『「体中を触られた」「殴られ、眼鏡が飛んだ」介護従事者へのハラスメント、犯罪の可能性も』https://www.bengo4.com/c_5/n_8117/)に対し、沢山のコメントが寄せられています。

この記事では、介護従事者が加盟する「日本介護クラフトユニオン」が6月21日に公表したハラスメント調査結果について説明しています。調査では、回答者の74.2%が介護サービスの利用者・家族からセクハラやパワハラを受けていることがわかったほか、セクハラ・パワハラ以前に犯罪にあたりうる事例が複数ありました。

記事に対するコメント欄では、「ズボンの中に手を入れられ触られた事が何度も」(女性・20代)など実際に「介護ハラスメント」を受けたという体験談や、「本当に介護職員は低い職業と思われてる」(女性・50代)など、過酷な現状に対する嘆きの声が多数寄せられています。

以下、寄せられたコメントを紹介します。

●「頭を便のついた手で思いきりグーで殴られる」

コメントの多くは、実際に介護現場で働く中で「ハラスメント」を受けたという体験談でした。

「男性のお客様から尻だせなめてやると最近よく言われます」(女性・40代)

「『上に乗れ!お前のアレを貸せ』と言われた」(女性・30代)

「胸を揉まれる、下半身を撫でる、腕を抓られる、暴言を吐かれる、お前なんかクビにしてやる!なんてしょっ中でした」(女性・30代)

「胸を触られたり(思わず頰を平手打ちしました)、思いっきり腕をつかまれてアザができたり」(女性・60代以上)

「私も顔面殴られた上に杖で叩かれたことがあったな」(男性・30代)

「胸を鷲掴みされる。リハビリパンツを履かせている時に、頭を便のついた手で思いきりグーで殴られる。つばを顔に吹きかけられる。暴言を吐かれる。ふと思い出してみただけでもけっこうあります」(女性・30代)

「私も大きな男性利用者に殴られたり、汚れたズボンを替えさせてもらっている時に押されて洗面台に後頭部を打ちつけたりもしました。女性利用者にも髪をひっぱられたり、アザや傷ができるくらいつねられました」(女性・40代)

また、グループホームで働く40代の女性からは、ひどい暴行を受け、怪我を負ったという体験談が寄せられています。女性はオムツ交換の際に、利用者にパットで何度も顔を叩かれました。女性が「止めて」と言うと、利用者は女性を突き飛ばし、手をグーにして何度も叩いたり、脚に蹴りを入れるなどの暴行を続けたそうです。女性は「手におえないのでその場から離れると走って追いかけて来たのでおどろきました」とコメントしています。

●「何をしてもいいと思っている家族の理解の無さの方に腹が立ちます」

利用者だけではなく、利用者の家族に対する怒りの声も寄せられています。

ある60代以上の男性は「なんでもかんでも介護職の技量のせいにして、素知らぬ顔の責任者、保険制度を良いことに他人任せにする家族」と利用者の家族に対する怒りを露わにしました。

また、ある30代の女性は「移乗中にこっちは必死になって抱えているのに、協力する事もなく胸を揉むのに一生懸命になる利用者さん。奥さん目の前でいつも見てるけど、あらあら…若い子がいいのね〜、なんて笑って見てるだけ。認知症だからと怒らずに耐えているけど、認知症なのは利用者さんであって、家族さんは違うでしょ。何をしてもいいと思っている家族の理解の無さの方に腹が立ちます」とコメントしています。

●「何をしようと認知症が免罪符になっている」

寄せられた多くのコメントから浮かび上がってくるのは、「介護ハラスメント」が黙認されている現状です。

ある40代の男性は「何をしようと認知症が免罪符になっているんだな。悪いのは本人じゃなくて、受け入れる施設、そこを辞めない職員という考えがまかり通っている世の中。当然、上司も取り合わない。それどころか、私の対応に問題があるかのような言われ方をする」とコメントしています。

また、実際にハラスメントを受けて怪我をしたのに、「介護事業所に話しても取り合ってくれず、骨折ぐらいしないと労災は降りないと言われました」という60代以上の女性も。

ほかにも、「引っ掛かれたり、噛まれたり、突き飛ばされたり、叩かれたり…。いくら上に報告しても、『認知症だから。』『対応のやり方が悪い。』こう言われ、無かったことにされる。介護の現実。利用者は、神様のように手厚くされる。スタッフは、下僕。同じ人間なのにな。だから、介護職って人員不足なんだよ」(女性・30代)など、だれにも問題を聞き入れてもらえない過酷な現状を訴える声が寄せられています。

このような介護現場の現状に対し、疲弊や諦めの声も。

「正直段々とココロがすり減る感覚を覚えます」(女性・30代)

「何度も辞めたいと思いました」(女性・40代)

「介護施設から暴力やセクハラを無くすのは無理じゃない?」(女性・30代)

「日本介護クラフトユニオン」によれば、介護従事者の中には、精神疾患を罹患してしまったり、離職したりしてしまう人が多いそうです。現場で働く介護従事者を守るために、社会全体で「介護ハラスメント」の問題を受け止め、改善に向けて努めることは急務といえるでしょう。ある40代の女性も「もう、少し介護職員に良い待遇があってもいいのではないかといつも思っています」と改善を訴えるコメントを寄せています。

(弁護士ドットコムニュース)

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