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職場の先輩が「太った?」と冗談、「今の方が良い」と余計なフォロー…セクハラでは?
2019年05月08日 09時51分

職場の先輩に「なんか太った?」と言われてムカついたーー。こんな体験談がネットのQ&Aサイトに投稿されています。

投稿者が先輩に対して、いらだった態度を示したところ、「今の方が良いよ〜むしろもっと太っても良いくらい」とさらに酷い冗談を言ってきたそうです。

先輩の言動は冗談のつもりなのかもしれませんが、セクハラにあたる可能性はないのでしょうか。寺岡幸吉弁護士に聞きました。

職場の先輩に「なんか太った?」と言われてムカついたーー。こんな体験談がネットのQ&Aサイトに投稿されています。

投稿者が先輩に対して、いらだった態度を示したところ、「今の方が良いよ〜むしろもっと太っても良いくらい」とさらに酷い冗談を言ってきたそうです。

先輩の言動は冗談のつもりなのかもしれませんが、セクハラにあたる可能性はないのでしょうか。寺岡幸吉弁護士に聞きました。

●「太った?」は「性的な言動」

「職場におけるセクシャルハラスメント(セクハラ)は、職場において行われる、労働者の意思に反する性的な言動に対する労働者の対応によって不利益を受けたり(いわゆる、『対価型セクハラ』)、性的な言動によって職場環境が害されたりすること(いわゆる、『環境型セクハラ』)を言います。

体型や容姿に関する言動は、『性』に直接関わるものではないですが、『性』と密接な関係があるものと考えられるので、『性的な言動』と言えます。

問題は、職場環境が害されると言えるかどうかですが、厚労省の指針によると、その判断は、『平均的な女性労働者』『平均的な男性労働者』が基準となっています。

これを前提とすると、一般的には、男性よりも女性の方が体型や容姿の問題については敏感と考えられることから、同じ言動であれば、女性に対するものの方がセクハラと認定されやすいと考えられます」

では、今回の「なんか太った?」という先輩の発言については、どう考えればいいのか。

「女性に対するものであれば、セクハラと言えるでしょう。

男性に対するものであれば、これはあくまで私の感覚ですが、もう少し言動の程度がひどい場合、例えば、同じ発言が執拗に繰り返されたとか、言葉だけではなくお腹を触るなどの行為を伴った場合などでなければ、『セクハラ』とまでは言えないのではないかと考えます」

(弁護士ドットコムニュース)

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