6479.jpg
GIGAZINE倉庫、朝から取り壊し始まる 合意得られず強制執行
2021年11月22日 11時34分

ネットサイト「GIGAZINE」(ギガジン)編集長所有の「GIGAZINE倉庫」(大阪府大阪市西淀川区)の取り壊しが、11月22日朝、始まった。

地権者の不動産会社「日新プランニング」(同市)が起こした裁判で、土地の明け渡しなどを命じる判決が9月に出され、編集長側が上告せず、確定していた。

ネットサイト「GIGAZINE」(ギガジン)編集長所有の「GIGAZINE倉庫」(大阪府大阪市西淀川区)の取り壊しが、11月22日朝、始まった。

地権者の不動産会社「日新プランニング」(同市)が起こした裁判で、土地の明け渡しなどを命じる判決が9月に出され、編集長側が上告せず、確定していた。

●2019年の取り壊し作業、仕切り直しで再スタート

22日、大阪では朝から冷たい雨が降り注いでいた。

午前9時ごろから現場には日新プランニング側の関係者、代理人弁護士、解体作業にあたる関係者ら数人が現場に集まっていたが、GIGAZINEの関係者と思われる人の姿はなかった。

午前9時30分ごろ、執行官たちが現れ、建物の内部を確認すると、10分後には取り壊しの許可が下りた。重機が動きはじめ、まず建物周辺の不要物を取り除く作業が始まった。

重機が建物を壊し始めると、工事の音を聞いた近所の人たちが様子を見に来始めた。「草が荒れ放題で鬱陶しかったです」と言い、満足そうな表情を浮かべて、立ち去っていく。

大きな問題もなく、取り壊し作業は進んだが、更地になるには、まだ数日かかる見込みだという。

雨が降りしきるなかでも、重機による解体によって、あたりには砂埃が舞った。

●判決確定後も合意は最後まで得られなかった

GIGAZINE側は2019年、この建物が取り壊されたことに異議をとなえ、「ある日突然無断で他人の建物をショベルカーで破壊する企業は『反社会的勢力』ではないのか?」などと報じていた。

地権者の日新プランニングは建物収去・土地の明け渡しなどを求めて提訴。大阪地裁は原告主張を認める判決を出した(3月11日)。編集長側は控訴したが、大阪高裁は棄却した(9月16日)。

日新プランニング側の代理人弁護士によると、判決の確定後、取り壊しについて合意を進めていたが、最終的に合意を得られず、決裂したため、強制執行の手続きが取られた。

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る