7558.jpg
松橋事件「5月中に再審開始の判断を」最高裁に要請 宮田さんは84歳、認知症も
2018年04月27日 20時45分

最高裁で、裁判をやり直すかどうかが審理されている「松橋(まつばせ)事件」で、無実を訴えている熊本県の宮田浩喜さん(84)の弁護団と支援者らが4月27日、最高裁に早期の判断を求める要請書を提出した。

松橋事件は、1985年に同県宇城市(旧松橋町)で男性(当時59歳)が刺殺された事件。宮田さんは、自白を根拠に殺人などの罪に問われ、懲役13年の有罪判決を受けて服役した。

宮田さん側は2012年に再審を請求。新証拠として、凶器とされたナイフと被害者の傷口の形が違うという鑑定書を提出した。また、検察側の証拠開示で、宮田さんが凶器に巻きつけ、刺した後に燃やしたと述べていた布切れが、血のついていない状態で見つかった。

福岡高裁は2017年11月、自白の信頼性が揺らぐとして、2016年6月の熊本地裁に続き、再審開始を認める決定を出したが、検察が不服を申し立てた(特別抗告)。

最高裁で、裁判をやり直すかどうかが審理されている「松橋(まつばせ)事件」で、無実を訴えている熊本県の宮田浩喜さん(84)の弁護団と支援者らが4月27日、最高裁に早期の判断を求める要請書を提出した。

松橋事件は、1985年に同県宇城市(旧松橋町)で男性(当時59歳)が刺殺された事件。宮田さんは、自白を根拠に殺人などの罪に問われ、懲役13年の有罪判決を受けて服役した。

宮田さん側は2012年に再審を請求。新証拠として、凶器とされたナイフと被害者の傷口の形が違うという鑑定書を提出した。また、検察側の証拠開示で、宮田さんが凶器に巻きつけ、刺した後に燃やしたと述べていた布切れが、血のついていない状態で見つかった。

福岡高裁は2017年11月、自白の信頼性が揺らぐとして、2016年6月の熊本地裁に続き、再審開始を認める決定を出したが、検察が不服を申し立てた(特別抗告)。

●体調思わしくない宮田さん、弁護団「検察が反論しないなら早く決めて」

宮田さん側によると、最高裁では宮田さん側が出した意見書に対し、検察からの反論がなく、反論の予定も示されていないという。要請書では「決定を出すに熟した」として、5月末ごろまでの決定を求めてる。

宮田さんは認知症を患っており、体調も思わしくないそうだ。2017年9月には、再審請求人の1人だった長男も亡くなっており、万一宮田さんが亡くなると、再審への道は振り出しに戻ってしまう。

要請書提出のため、熊本から上京した三角恒弁護士は、「一日も早い再審無罪を勝ち取って、宮田さんに無罪を報告したい」と語った。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る