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新型コロナで待遇格差、悲鳴あげる非正規「在宅勤務が認められない」「雇い止めに拍車」
2020年03月03日 20時15分

新型コロナウイルスの感染拡大によって、正規・非正規雇用の待遇格差が生じ始めている。全国ユニオン(全国コミュニティー・ユニオン連合会、JCUF)などは3月3日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見し、「正社員しか在宅勤務が認められない」などの実態や、「コロナで雇い止めに拍車がかかるのではないか」との懸念を明らかにした。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、正規・非正規雇用の待遇格差が生じ始めている。全国ユニオン(全国コミュニティー・ユニオン連合会、JCUF)などは3月3日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見し、「正社員しか在宅勤務が認められない」などの実態や、「コロナで雇い止めに拍車がかかるのではないか」との懸念を明らかにした。

●例年3月に多い「雇い止め」、「コロナで拍車がかかるのでは」

全国のユニオンのもとには、新型コロナに関連した多くの相談が主に非正規雇用者から寄せられているという。

たとえば、「新型コロナ対策で正社員は在宅勤務が認められたが、非正規は認められない」(女性契約社員)といった事例。ホテルに住み込みで働く派遣社員の女性は3月末までの雇用契約だが、コロナで客足が減ったので早急に切り上げてほしいと会社から通告されて仕事も家も失いそうだという。

全国ユニオン事務局長の関口達矢氏は「非正規は通常時も余裕のある手取りをもらっているわけではない。そこからさらに少なくなるのは、経済的困窮のきっかけになると心配している」と話した。

契約期間が3月末までの労働者の大量雇い止めも心配される。「毎年のように3月末で雇い止めになるケースが多く、今年はコロナで拍車がかかるのではないか」(関口氏)との懸念がある。

全国ユニオンでは3日、政府の助成金対策が十分ではないことなどから、新型コロナウイルスによる正規・非正規格差が広がらないように、政府に対策を求める「緊急要請書」を提出した。

●コロナ臨時休園、非正規社員に広がる不安

新型コロナウイルスをめぐっては「東京ディズニーランド」、「東京ディズニーシー」を運営するオリエンタルランドが、政府の新型コロナの感染症対策方針に従い、2月29日〜3月15日までTDLとTDSの臨時休園を実行している。

非正規雇用のキャストや出演者は、すでに出ているシフト分(3月15日まで)は時給の6割を補償する。ただし、シフトの出ていない3月16日以降については未定だ。

会見に出席した「オリエンタルランドユニオン」「なのはなユニオン」の委員長・鴨桃代氏は「3月16日以降のことがどうなるかわからず不安という声が寄せられています」と話す。厳しい生活を強いられる6割補償ではなく、全額補償を求める声は大きいという。

全国ユニオンによれば、この他にも、大手家具「ニトリ」の商品の配送会社「ホームロジスティクス」では、日雇いの形態で働く約100人に対して「出勤停止の通知」が出されるなど、非正規の労働者たちに影響が広がっている。

●相談を受け付けるホットラインの開催要項

全国ユニオンは、3月7日と8日に相談ホットラインを開設し、主に非正規雇用者からの相談を広く受け付ける。

【日程】3月7日(土)、8日(日)午前10~午後8時。 【場所】ユニオン運動センター会議室(東京都渋谷区代々木4-29-4 西新宿ミノシマビル2階 ユニオン運動センター内) 【電話】050-5808-9835

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