8668.jpg
気象庁HPに「ウェブ広告」掲載へ、ネットで驚きの声…厳しい「財政事情」が背景
2020年07月07日 11時19分

気象庁のホームページで、ことし9月からウェブ広告が掲載されるようになる。背景には、厳しい財政事情があるということだが、インターネット上では驚きの声が広がっている。

気象庁のホームページで、ことし9月からウェブ広告が掲載されるようになる。背景には、厳しい財政事情があるということだが、インターネット上では驚きの声が広がっている。

●国民の負担を増やすことなく

気象庁は7月6日、9月中旬からのウェブ広告掲載に向けて、広告運用を委託する事業者を募集しはじめた。ツイッターには、「違和感がある」「やめてほしい」などといった声も一部あがっている。

気象庁によると、これまでウェブ広告は掲載してこなかったが、厳しい財政事情・制約がある中で、さまざまなリソースの活用を検討していたところ、ウェブ広告掲載について、実現性・実効性があることが見えてきたという。

担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「ホームページを広告媒体として活用することで、国民の負担を増やすことなく、持続的・安定的な情報提供を効率的に維持・推進していきたい」と話した。

●閲覧性が損なわれないように

気象庁のホームページは、気象や地震・津波、火山など、防災をはじめとした情報を掲載しており、国民が防災行動のための情報を入手する重要なツールの一つになっている。

こうしたウェブ広告掲載によって、たとえば、命に関わる情報が見えづらくなったり、ウェブページが重くなるおそれもあるが、「広告掲載の運用方針をしっかり定めて、閲覧性が損なわれないように配慮して運営していく」(同担当者)。

また、不適切な広告についても、公序良俗に反するものは掲載しないという。

●過去には外務省がバナー広告掲載

現在、いわゆる中央省庁のホームページで、ウェブ広告を掲載しているところはないが、過去には、外務省がバナー広告を掲載していたという。また、地方自治体のホームページの中には、現在も広告掲載しているところがある。

気象庁は、そうした運用基準や業界団体のガイドラインを参考にして、運用方針をすでに定めた。国民にも広く、ウェブ広告掲載の趣旨について理解してもらいたいことから、広告掲載がはじまるタイミングでホームページ上に運用方針を公表する予定という。

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る