8810.jpg
日弁連、夫婦別姓訴訟の最高裁決定を批判「極めて不当」「議論の先延ばしは許されない」
2021年06月25日 15時33分

最高裁大法廷が、夫婦同姓は「合憲」と判断を示したことについて、日弁連(荒中会長)は6月25日、「今回の決定は2015年の判決を引用したのみで、民法750条の違憲性について実質的な検討をしていないに等しく、極めて不当である。同判決を変更して、違憲の決定を出し、人権の最後の砦としての役割を果たすべきであった」と厳しく批判する声明を発表した。

夫婦別姓の婚姻届を受理しないのは憲法に反すると訴えていた家事審判3件の特別抗告審の決定で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は6月23日、夫婦同姓は「合憲」との判断を示していた。

日弁連は声明で「補足意見は、更に強く国会に対して議論の促進を求めている。国会は、最高裁大法廷が二度にわたり、国会の議論を求めていることを重く受け止めるべきである」として、議論を呼びかけた。

「法務大臣の諮問機関である法制審議会が1996年に選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正要綱試案を答申してから既に四半世紀が経過し、様々な議論が尽くされたにもかかわらず、国会がこれらを放置してきたものであって、これ以上の議論の先延ばしは許されない」

「当連合会は、国に対し、改めて民法750条を速やかに改正し、選択的夫婦別姓制度を導入することを強く求める」

全文は日弁連サイトで掲載されている。
https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2021/210625.html

最高裁大法廷が、夫婦同姓は「合憲」と判断を示したことについて、日弁連(荒中会長)は6月25日、「今回の決定は2015年の判決を引用したのみで、民法750条の違憲性について実質的な検討をしていないに等しく、極めて不当である。同判決を変更して、違憲の決定を出し、人権の最後の砦としての役割を果たすべきであった」と厳しく批判する声明を発表した。

夫婦別姓の婚姻届を受理しないのは憲法に反すると訴えていた家事審判3件の特別抗告審の決定で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は6月23日、夫婦同姓は「合憲」との判断を示していた。

日弁連は声明で「補足意見は、更に強く国会に対して議論の促進を求めている。国会は、最高裁大法廷が二度にわたり、国会の議論を求めていることを重く受け止めるべきである」として、議論を呼びかけた。

「法務大臣の諮問機関である法制審議会が1996年に選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正要綱試案を答申してから既に四半世紀が経過し、様々な議論が尽くされたにもかかわらず、国会がこれらを放置してきたものであって、これ以上の議論の先延ばしは許されない」

「当連合会は、国に対し、改めて民法750条を速やかに改正し、選択的夫婦別姓制度を導入することを強く求める」

全文は日弁連サイトで掲載されている。
https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2021/210625.html

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る