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危険ドラッグ所持で「免停」になる!? 警視庁「行政処分」ルールはどんな内容か?
2014年09月19日 11時24分

危険ドラッグの使用者が起こした交通事故が相次ぐなか、警視庁は9月1日、東京都内で危険ドラッグを所持するドライバーの運転免許を最大6か月間停止する方針を発表した。早ければ、9月中にも実施される見通しだ。

報道によると、交通検問や職務質問などで車内から危険ドラッグが見つかった場合、一定の条件を満たせば、都の公安委員会に諮って運転者を免許停止処分にする。都民以外については、住所地の道府県警に同様の対応を求めるという。

たしかに、危険ドラッグの所持がわかった時点でドライバーを免停にできれば、無用な事故を防止できるかもしれない。だが、今回発表されたのは、あくまで警視庁の「方針」だ。法律を改正しなくても、こんなペナルティを科すことができるのだろうか。道交法にくわしい池田毅弁護士に聞いた。

危険ドラッグの使用者が起こした交通事故が相次ぐなか、警視庁は9月1日、東京都内で危険ドラッグを所持するドライバーの運転免許を最大6か月間停止する方針を発表した。早ければ、9月中にも実施される見通しだ。

報道によると、交通検問や職務質問などで車内から危険ドラッグが見つかった場合、一定の条件を満たせば、都の公安委員会に諮って運転者を免許停止処分にする。都民以外については、住所地の道府県警に同様の対応を求めるという。

たしかに、危険ドラッグの所持がわかった時点でドライバーを免停にできれば、無用な事故を防止できるかもしれない。だが、今回発表されたのは、あくまで警視庁の「方針」だ。法律を改正しなくても、こんなペナルティを科すことができるのだろうか。道交法にくわしい池田毅弁護士に聞いた。

●「行政処分」なので、法改正は必要ない?

「道路交通法にはもともと、実際に事故などを起こしていなくても、『将来的に道路交通上の危険をもたらすおそれのある人(危険性帯有者)』の免許を取り消したり、停止させたりする規定が存在します(道路交通法103条)。

今回の運転免許を取り消す処分は、道交法のこのルールに基づいて行われる『行政処分』です。行政処分は、懲役刑や罰金を科すかどうかといった『刑事処分』とは異なります。ルールの範囲内であれば、行政庁である警察の判断で運用が可能です」

すると、今回の「方針」は、もともとあった法律の範囲内で行われる処分なので、法改正は不要だったということだろう。

「そうですね。今回発表された方針に違法性はありません。ただし、実効性のある取り締まりができるのかという観点からすると、少し疑問が残ります」

●実効性のある取り締まりができるか?

池田弁護士はこのように首をひねるが、どういう意味だろう?

「報道によれば、危険ドラッグ所持者が、『危険性帯有者』にあたるかどうかを判断する要件として、以下の4つの証明が必要になります。

(1)運転に影響のある成分が含まれている危険ドラッグを所持していたこと

(2)そのドラッグを常習していたこと

(3)その使用の危険性を認識していること

(4)将来にドラッグを使用して運転するおそれがあること

免許停止処分にするには、この4つすべてを証明しなければなりません」

4つの証明は、簡単ではなさそうだ。

「危険ドラッグの所持者に対して、このルールを適用することで、実効性のある取り締まりが可能なのか。また逆に、このルールが適正に運用されていくのか、そういったことを見守っていく必要があると思います」

池田弁護士はこう述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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