9140.jpg
「僕らと根っこは一緒」オウム真理教ドキュメンタリー映画の監督が語る「信者像」
2015年03月19日 21時40分

オウム真理教が1995年の3月20日に起こした「地下鉄サリン事件」の被害者で映画監督のさかはらあつしさん(48)が3月19日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開いた。

今年3月20日で事件からちょうど「20年」という節目を迎えるのを前に、さかはらさんは現在、オウム真理教から名前を変えた教団「アレフ」の幹部・荒木浩さん(46)に密着したドキュメンタリー映画「一枚の写真」を制作中だ。

さかはらさんと荒木さんは2歳違いの同世代であるうえ、幼少期を京都の丹波地方で過ごし、同じ時期に京都大学で学んだという共通点がある。このドキュメンタリーは、そんな2人の「ロードムービー」だという。

【動画】さかはらあつしさんインタビュー

https://www.youtube.com/watch?v=yTcVUEXl2IE

オウム真理教が1995年の3月20日に起こした「地下鉄サリン事件」の被害者で映画監督のさかはらあつしさん(48)が3月19日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開いた。

今年3月20日で事件からちょうど「20年」という節目を迎えるのを前に、さかはらさんは現在、オウム真理教から名前を変えた教団「アレフ」の幹部・荒木浩さん(46)に密着したドキュメンタリー映画「一枚の写真」を制作中だ。

さかはらさんと荒木さんは2歳違いの同世代であるうえ、幼少期を京都の丹波地方で過ごし、同じ時期に京都大学で学んだという共通点がある。このドキュメンタリーは、そんな2人の「ロードムービー」だという。

【動画】さかはらあつしさんインタビュー

https://www.youtube.com/watch?v=yTcVUEXl2IE

●アレフに飾られた麻原死刑囚の写真

この日の会見で、報道陣に向けて公開された映画の一場面には、アレフの教団内部の壁にオウム真理教の教祖・麻原彰晃(松本智津夫)死刑囚の写真が飾られた光景が映し出されていた。会見後、弁護士ドットコムニュースの記者が「なぜ、飾っているのか?」とたずねると、さかはらさんは「あれは、まだ(麻原死刑囚を)信じているからです」と話した。

さらに、さかはらさんは「彼らは弱い普通の人です。いろんな理由があるが、ちゃんと紐解けば、『なるほど、そうか』ということがわかる人たちです。僕らと根っこは同じです。それなりの条件とプロセスがそろって、あそこに行っているんだと思います」と、取材で感じた信者像について語った。

●水面に向かって一緒に石を投げる

また、映画には、さかはらさんと荒木さんが河原から水面に向かって石を投げる印象的なシーンがある。どのような意図があったのだろうか。

さかはらさんは「僕の実家がある丹波にある、よく魚釣りをした池です。やはりお互いのルーツを見たい、見せたいと思って連れて行きました」と話した。2人は石を投げながら「普通の会話」をしたそうだ。「いろんな思いや条件、立場があるけれど、それを取り払って話をしたいと思った」と語っていた。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る