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「女子減点」の東京医大、女性研究者支援で補助金8000万円 「だまし取ったのか」批判続出
2018年08月03日 15時08分

一般入試で女子受験生の得点を一律に減らし、合格者の数を抑えていたと報じられた東京医科大学に対し、批判の声が相次いでいる。ここにきて、東京医大がかつて受けた女性研究者のための補助についても、一部で批判の矛先が向けられている。

一般入試で女子受験生の得点を一律に減らし、合格者の数を抑えていたと報じられた東京医科大学に対し、批判の声が相次いでいる。ここにきて、東京医大がかつて受けた女性研究者のための補助についても、一部で批判の矛先が向けられている。

●補助金8000万円、「ダブルスタンダードの典型」

補助は、文部科学省が公募した「平成25年度女性研究者研究活動支援事業(一般型)」で、3年間に受ける補助金総額は8026万4000円。採択されたことを伝える東京医大のホームページ(HP)には「女性研究者が能力を最大限発揮できるとともに、出産、子育て又は介護と研究を両立するための環境整備を行う取組みを支援することを目的とした事業」と紹介されている。

HPの日付は2013年10月28日。「女性研究者が増えることから本学の女性研究者支援体制の整備は急務であると言えます」との記載もある。報道によると、実際には2011年ごろから女子受験生の得点を一律で減らす「不正操作」が行われていたとされる。

大学として女性研究者のための環境整備を進めたいとしつつ、一方で、入試段階で不正操作をし、多くの女子受験生が医師の道に進めなかったとすれば、大きな矛盾だろう。

twitterなどのSNS上では、「補助金をだまし取ったということじゃないか」「ダブルスタンダードの典型だ」「こんな大学は補助金はすべて返還して、大学のやりたいようにやったらいい」などと問題視する声が続出している。

●東京医大、8月上旬に会見へ

また、東京医大では2016年10月、学内にダイバーシティ推進本部を設置。「性別、国籍、年齢及び障害の有無に関わらず人間の可能性及び多様性を尊重する文化を醸成し、学校法人東京医科大学の職員がそのもとで働くことに誇りと喜びを実感できる組織の形成を積極的に推進すること」を目的としたとしている。

設置を記念して2017年1月に開いたセミナーでは、ダイバーシティ推進本部長である鈴木衞学長(当時)が、「本学らしいダイバーシティを実現できるよう推進していきましょう」とあいさつしたことが記されている。不正操作は、ダイバーシティの理念とも相反しそうだ。

弁護士ドットコムニュース編集部の取材に、東京医大の広報担当者は「そうしたご意見はいただいていますが、現在調査を進めておりコメントいたしかねます」と話した。記者会見を開く時期については、「必要な調査を進め、8月上旬には開きたい」(広報担当)とした。

(弁護士ドットコムニュース)

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