この事例の依頼主
10代 男性
相談前の状況
依頼者が未成年の少年事件です。少年は、混雑した電車内で強く押されたこと等から他の乗客と言い争いになり、駅のホームで足払いを掛けるなどの暴行に及んでしまった事案でした。数件前歴があったこともあり、逮捕後、すぐに鑑別所に身柄を移され(観護措置といいます)たところで、受任となりました。
解決への流れ
少年にはいくつか前歴がありましたが、最後の前歴以降は就職し、真面目に生活を送っていました。また、今回の事件についても、もちろん手を出してしまったことは事実であるものの、被害者の怪我も比較的軽微だったことや、事件の経緯にも酌むべき点が多いということ等を裁判所も理解してもらい、こちらが上申書を提出した上で、こちらが受任してから2日後(観護措置の決定から6日後)には、観護措置を取り消して頂き、身柄の解放に成功しました。その後、在宅事件の形となり、審判でも無事保護観察(通常の日常生活を送りながら、保護司という方に定期的に報告する処分)を得ることができました。
当事務所では、少年事件も比較的多く受任しております。少年事件は、手続全般において、少年の更生を第一に考えるという点において成人の刑事手続きと決定的に異なります。この事件でもそうでしたが、社会内で(日常生活を送りながら)手続きを進める方がその少年の更生にとっていいと考えられる場合には、裁判所も比較的身柄の解放を前向きに考えてくれる場合もあるかと思います。もちろん、経験的にも全ての事件で上手くいくわけではありませんが、当事務所では、最終的に有利な処分結果を得ることはもちろん、手続中の身柄の解放にも全力を注ぎます。