犯罪・刑事事件の解決事例
#詐欺 . #加害者

家族の連絡先がわからず、身元引受人がいない状況で受任後3日で不起訴・身柄の解放がされた事例

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小沢 一仁 弁護士が解決
所属事務所インテグラル法律事務所
所在地東京都 千代田区

この事例の依頼主

50代 男性

相談前の状況

タクシーの無賃乗車による詐欺罪で逮捕された依頼者から事情を聞くために接見に出向いたところ、夫がいるとのことだが電話番号等連絡先が分からない、引っ越したばかりで自宅の住所もわからない、被害者が誰であるかもわからないとのことでした。

解決への流れ

被害者との間で示談が成立し、夫を身元引き受け人になってもらうことができれば、早期の釈放が見込まれる事件だと考えました。そこで、警察を通じて被害者と連絡を取り、示談を取り付けることができました。また、依頼者がうろ覚えの住所と自宅の特徴を伝えてくれたことから、この住所地に赴きましたが、特徴に合った家が見つかりませんでした。そこで、翌日、再度依頼者と接見し、最寄駅から地図上の道をたどらせて、自宅の位置を特定させました。依頼者が示した地図上の住所地に出向くと、今度は依頼者の述べた特徴に合致するアパートがありました。しかし、自宅のインターフォンを鳴らしても、夫は出てきませんでした。そこで、夫に私宛に連絡をするように記載した手紙を差し置きました。すると、その後、夫から連絡がありました。夫は突然妻がいなくなったので、事件にでも巻き込まれたのではないかと心配していました。私は夫にこれまでの経緯を説明し、身元引受人になることにつき了解を得ました。そして、その日のうちに捜査担当の警察官に、示談が成立したことと身元引受人が現れたことを連絡しました。その結果、事件を受任してから3日後に依頼者に対し不起訴の処分の決定がされ、依頼者は釈放されました。

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小沢 一仁 弁護士からのコメント

2度目の接見に行ったとき、「今日の勤務時間は終わったのだから家に帰ってもよいはずです。なぜ帰れないのですか?」などと、明らかに精神的に追い詰められている様子が依頼者から見て取れたことから、とにかく早く身柄を解放しなければ、最終的に不起訴となった場合でも、何らかの悪影響が依頼者に残ってしまうのではないかと思いました。上記のとおり、結果は受任後3日で依頼者は釈放されました。この結果もさることながら、事件終了後に、捜査担当の警察官から、「一体どうやって自宅の住所を調べたんですか」と質問されたことが、非常に嬉しかったです。