この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者は,被害者に対してわいせつ行為に及んだ際,相手方を負傷させたとして起訴されておられました。依頼者も家族も服役を望んでおられませんでした。
解決への流れ
被害者に対して謝罪や被害弁償等を行ったうえで保釈請求をし,身体拘束から解放されてのち,医療機関に受診したり,自助グループに参加しながら,転居して家族の指導を受けられる体制をつくりました。それをもって裁判に臨み,執行猶予判決を得ました。
裁判員裁判においては,市民が有罪か無罪かを決め,量刑を定めます。性犯罪等において,反省や再犯防止の決意を理解してもらうのは容易ではありません。医療機関等につなぎ,依頼者や家族と向き合い,丁寧に今後を検討することで初めて法廷でさらされても盤石な環境が生まれます。法廷でいかに綺麗に見せようとしても,実質が伴わなければ説得はできません。その実質を作れるのが良い弁護人であると考えています。