この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者は,勤務先(大規模)において,複数の上司からパワーハラスメント受け,望まない異動をされ,やりがいのない仕事や徒労ともいえる仕事ばかりあてがわれていました。しかも,ハラスメントの結果,病院治療を要する事態となり,勤務を継続しながら状況を改善したいとして弁護士相談に至りました。
解決への流れ
依頼者の受けたパワーハラスメントをどこまで立証できるか検討を重ね,労働時間の計算も慎重に行い,労働審判を申立てました。相手方は,依頼者を攻撃する反論を継続したものの,依頼者がパワーハラスメントの証拠を録音等によって保全していたため,依頼者の主張の正当性が認められ,損害の賠償や時間外手当等を認められて和解するに至りました。
労働審判でも訴訟でも,言い分を支える証拠が存在しなければ良い結果は得られません。それも,できるかぎり客観的で改変しようのないものが有効です。これには,録音や写真,電子データが最適です。他方で,依頼者が持つ資料の情報量が多くなると,その中から必要な個所を探し出したり整理したりするには時間も労力もかかります。また,これは弁護士単独では行いえません。依頼者の方と共闘すること,依頼者の方が辛い過去と向き合うことを要します。それを乗り越えたときに,良い結果が得られると考えます。