この事例の依頼主
10代 男性
相談前の状況
被害者をナイフで刺した殺人未遂の事件。しかし、ナイフで刺した後、止血行為等を行い、被告人の行為によって被害者の死亡結果を回避できた可能性がありました。このように、殺意を持って殺害行為を行ったけど、自らの意思で死亡結果を回避した場合には中止未遂といい、刑が減刑されます。
解決への流れ
中止未遂の要件としては、自らの意思で中止行為をし、それによって死の結果を回避したことが必要になります。特に中止行為とは、死の結果回避のために真摯な努力をする必要があり、簡単に認められるものではありません。しかし、被告人の行為の中から中止未遂の要件として主張できる事実を探し出し、それを裁判で主張することで、中止未遂が認められ、刑が減刑されました。
殺人未遂罪は裁判員裁判になるため、法律の専門家ではない一般人に中止未遂の要件を満たしていることを分かりやすく主張する必要もあります。裁判員裁判の場合、一般市民が裁判官とともに裁判を行うので、裁判員裁判で有利な判決を導くには、通常の裁判とは違った準備と法廷弁護技術が必要になります。