この事例の依頼主
30代 女性
相談前の状況
零細企業に勤める女性ですが,社長のセクハラ(不必要な身体的接触,性的会話,デートの誘い)のため,出勤できなくなりました。当面の生活保障や,慰謝料を請求したいです。
解決への流れ
事情を聴くと,年次有給休暇が40日残っていました。そこで,当職名で,次の内容証明郵便を送りました。① 社長のセクハラのため,出勤できないので,まずは,年休を完全消化します。② 主治医から適応障害と診断されているので,年休消化後は,健康保険の傷病手当金を受給するので,申請に協力してください。③ 出勤できないのは,社長のセクハラのためなので,労災申請しますが,協力してください。会社は,①②は認めるが,③は拒否してきました。労災は,会社が拒否しても,労働者だけで申請できます。約10か月後に,労災認定されました。労災による休業補償は,賃金の6割です。当職は,残り4割の補償と慰謝料を請求する民事訴訟を提起しました。女性が,出勤拒否してから,2年半後に和解が成立し,会社は,1400万円を払うことになりました。
1400万円は,かなり高額だと思います。先般,ある用件で,当該女性と電話で話す機会がありましたが,相談前と別人であるかのように,明るくなっていました。