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「金融史上、最悪のスキャンダル」 私文書偽造などの容疑でスルガ銀を刑事告発
2018年05月22日 15時44分

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社スマートデイズが経営破綻した問題で、オーナー(物件所有者)側を支援する弁護団が5月22日、オーナーに融資する際に行員らが書類改ざんに関わった疑いがあるとして、スルガ銀行などに対する告発状を警視庁に提出した。弁護団が同日会見して明らかにした。

告発対象としたのはスルガ銀行の行員14人と販売会社・仲介会社などの担当者19人で、あわせて33人。告発容疑は、有印私文書変造(刑法159条2項)と偽造私文書等行使(刑法161条)とした。「まずは事件の堅いところに絞って、告発状を出した」(弁護団)という。

女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社スマートデイズが経営破綻した問題で、オーナー(物件所有者)側を支援する弁護団が5月22日、オーナーに融資する際に行員らが書類改ざんに関わった疑いがあるとして、スルガ銀行などに対する告発状を警視庁に提出した。弁護団が同日会見して明らかにした。

告発対象としたのはスルガ銀行の行員14人と販売会社・仲介会社などの担当者19人で、あわせて33人。告発容疑は、有印私文書変造(刑法159条2項)と偽造私文書等行使(刑法161条)とした。「まずは事件の堅いところに絞って、告発状を出した」(弁護団)という。

●「スルガ銀行、信じられないほど緩んでいる」

弁護団によると、告発状を受け取った警視庁の捜査員からは「なるほど。大きな問題だ」などといった反応があった。また、事態が深刻であることに鑑み、警視庁は金融庁と水面下で情報交換をしているもようだという。

河合弘之弁護士は、「全体として非常に詐欺的なビジネスモデルを構築している。金融史上、最悪のスキャンダル事件じゃないか。不良債権の規模はバブルの時の方がすごかったけど、今回は露骨な犯罪行為が見られる」と語った。

山口広弁護士は、スルガ銀行が改ざんを認識しつつ融資をするという行為を、「かぼちゃの馬車」関連の融資よりも前から繰り返していた疑いがあると指摘。「『貸すも親切、貸さぬも親切』だ。スルガ銀行の銀行業務が信じられないほど緩んでいる。早く捜査をしてもらうのが重要だ」と話した。

この問題では、オーナーとなった会社員らに破産者が続出しかねない深刻な事態が続いており、自殺者が出たことも伝えられている。「長期の家賃保証」をうたうスマートデイズを信じ、多くの会社員は賃料収入を頼りにしてスルガ銀行から1億円超の融資を受け、シェアハウスを建築した。受け取るはずだった賃料収入は2018年1月に一方的にゼロにさせられた。

(取材:弁護士ドットコムニュース記者 下山祐治)早稲田大卒。国家公務員1種試験合格(法律職)。2007年、農林水産省入省。2010年に朝日新聞社に移り、記者として経済部や富山総局、高松総局で勤務。2017年12月、弁護士ドットコム株式会社に入社。twitter : @Yuji_Shimoyama

(弁護士ドットコムニュース)

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