13126.jpg
10キロ増の妻に「見た目がイヤ」「離婚しないなら、仕事を辞める」夫の信じがたい暴言
2019年10月15日 10時46分

夫に「専業主婦がゴロゴロしているのに我慢できない」と言われたーー。夫に離婚調停を申し立てられた女性が弁護士ドットコムに相談を寄せています。さらに相談者が、禁煙をきっかけに10キロ増加すると、夫は「見た目もイヤ」と言われたそうです。

「ゴロゴロしているときもありますが、掃除、洗濯、炊事、子どもの送迎やお金の管理など、家庭でのことはやっているつもりです。ご飯も旦那の帰宅に合わせて用意しています」と、相談者は納得できない様子です。

夫は調停離婚が成立しなかった場合は「仕事を辞めて逃げたい」と話しているようです。どうやら、妻が愛想を尽かしてくれることを期待しているようです。夫が望むように、離婚が認められる可能性はあるのでしょうか。

夫に「専業主婦がゴロゴロしているのに我慢できない」と言われたーー。夫に離婚調停を申し立てられた女性が弁護士ドットコムに相談を寄せています。さらに相談者が、禁煙をきっかけに10キロ増加すると、夫は「見た目もイヤ」と言われたそうです。

「ゴロゴロしているときもありますが、掃除、洗濯、炊事、子どもの送迎やお金の管理など、家庭でのことはやっているつもりです。ご飯も旦那の帰宅に合わせて用意しています」と、相談者は納得できない様子です。

夫は調停離婚が成立しなかった場合は「仕事を辞めて逃げたい」と話しているようです。どうやら、妻が愛想を尽かしてくれることを期待しているようです。夫が望むように、離婚が認められる可能性はあるのでしょうか。

●「婚姻を継続し難い重大な事由」にはあたらない?

法律で定められている離婚事由は、(1)不貞行為 (2)悪意の遺棄 (3)生死が3年以上、明らかでないとき (4)配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき (5)その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき、の5つです(民法770条)。

今回のケースは、(1)から(4)にあたらないでしょう。しかし、「(5)その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」と判断されれば、離婚が認められる場合があります。

「婚姻を継続し難い重大な事由」があるか否かの判断はケースバイケースです。判断にあたり、裁判所はさまざまな事情を総合考慮します。

そして、夫婦関係が破綻し、回復が困難であり、これ以上は結婚生活を続けていくことが難しいと判断された場合に、離婚が認められることになります。

「専業主婦でゴロゴロしているのが我慢できない」という理由のみで、ただちに「婚姻を継続し難い重大な事由がある」と判断されることは考えにくいでしょう。

●夫が逃げてしまった場合は、円満調停を申し立てるという方法も

離婚・男女問題に詳しい山口政貴弁護士 は「夫が逃げてしまった、すなわち別居状態になったのであれば、婚姻費用を請求することができます。夫婦関係の修復を目的とするのであれば、円満調停を申し立てることもできます」といいます。

なお、別居が長く続いた場合には「離婚が認められてしまう可能性が高くなりますので、財産分与と慰謝料、養育費の請求というように、もっぱら金銭面の請求をすることになるでしょう」。

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る