15168.jpg
離婚歴&隠し子発覚、逆ギレ夫が「一家全員、地獄を見せてやる!」 別居妻に嫌がらせ
2018年07月17日 09時56分

小さな子どものいる平凡な3人家族。その平穏な暮らしを一変させたのは、夫の秘密を記した戸籍謄本でした。そこには2度の離婚歴と3人の子どもの存在が記載されていたからです。ショックを受け、別居を決めた女性が、弁護士ドットコムの法律Q&Aに質問を寄せました。

相談者によれば、夫は結婚から数年間、この事実をひた隠しにしていました。発覚後、話し合いをしましたが決裂。相談者は、別居を決めます。

ところが、夫からは脅迫するかのような電話がかかるようになったのです。たとえば「お前ら一家全員地獄を見せてやる! 今から家に押しかけてドアをドンドンしてやる!」「地元を歩けなくしてやる!」「職場に押しかけてやるから場所を言え!」などと激しいもので、女性は恐怖を感じ、離婚を急ぎたいと考えています。

結婚前に離婚歴、子どもの存在という重大な事実について教えてもらえなかった。このような理由で、離婚は認められるのでしょうか。五十嵐里絵弁護士に聞きました。

小さな子どものいる平凡な3人家族。その平穏な暮らしを一変させたのは、夫の秘密を記した戸籍謄本でした。そこには2度の離婚歴と3人の子どもの存在が記載されていたからです。ショックを受け、別居を決めた女性が、弁護士ドットコムの法律Q&Aに質問を寄せました。

相談者によれば、夫は結婚から数年間、この事実をひた隠しにしていました。発覚後、話し合いをしましたが決裂。相談者は、別居を決めます。

ところが、夫からは脅迫するかのような電話がかかるようになったのです。たとえば「お前ら一家全員地獄を見せてやる! 今から家に押しかけてドアをドンドンしてやる!」「地元を歩けなくしてやる!」「職場に押しかけてやるから場所を言え!」などと激しいもので、女性は恐怖を感じ、離婚を急ぎたいと考えています。

結婚前に離婚歴、子どもの存在という重大な事実について教えてもらえなかった。このような理由で、離婚は認められるのでしょうか。五十嵐里絵弁護士に聞きました。

●事実の発覚だけで「離婚が認められる可能性は低い」

「夫が婚姻前の離婚歴や子どもの存在を告げていなかったという事実は、不貞行為があった場合のように、その事実だけで直ちに離婚原因が認められるものではありません。

そのため、この事実も含めて夫婦関係に関するすべての事情を考慮して、『婚姻を継続しがたい重大な事由』(民法770条1項5号)が認められるか否かが、離婚の成否を決めることになります。

ただ、過去の出来事が現在の夫婦関係を直ちに破壊するとは一概には言えません。事実が発覚しただけでは離婚が認められる可能性は低いと思います」

●暴言は「刑事上の問題にもなりかねない」

別居後の夫の言動には、法的な問題はないのでしょうか。

「相談にあるような夫の発言は、脅迫罪や強要罪など刑事上も問題にもなりかねないものですし、ストーカー規制法やDV防止法などによる対応を検討する必要もあるレベルに達していると思います。

また、夫の発言は、1回ではなく、複数回にわたって繰り返されていると思われますので、もはや婚姻関係は破綻しているものとして離婚が認められる可能性がきわめて高いものと思われます。

裁判では、事実の発覚から現在までの経緯の客観的資料(メールやLINE、通話の録音データ等)を確実に残し、夫婦関係が破綻に至っていることを具体的に立証できるようにしましょう」

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る