関西学院大学との定期戦で起きた、日本大学アメフト部の「反則タックル」問題で5月25日、日大の大塚吉兵衛学長が記者会見を開き、「誤解を招いていることにお詫びしなければならない」として頭を下げた。
この問題では、「クォーターバックをつぶせ」という指示について、監督・コーチが「ケガをさせろという趣旨ではなかった」と釈明し、選手側の主張と食い違っている。
大塚学長は、事実関係は人選が進んでいる第三者委員会が審査するとして、踏み込まなかったが、「コミュニケーションが成立しなかったのもあるのかな」とポツリ。指導者と学生の世代間ギャップもあるとして、報道陣に対し、「みなさんの会社でも新入社員の指導でそういうことはないですか」と逆質問する場面もあった。
大塚学長は、「指導者の気持ちと受け取る側の気持ち」に差があったのかもしれないとして、「ルールの考え方とかプレーの仕方とか本当にわかっているのか確認しないといけないのかな」「コーチ陣は難しい面を抱えているのではないか」などとも述べた。
また、「監督が全面的に悪いようなことになっているが、この件については、本当のところがよくわからない」とも。
●選手については、「追い込んでしまい、責任を痛感している」
タックルをした選手は5月22日に記者会見を開いているが、大塚学長は、「一人で記者会見の場に出させてしまった。大学として追い込んでしまい、責任を痛感している」と述べた。1日もはやく学校に戻ってこられるよう動いているといい、「彼の将来に貢献したい」とも語った。
再発防止策として、全34の運動部に対し、フェアプレー精神を伝え、徹底させるという。事実の解明に向けた第三者委員会の設置については、引き受け手が見つかりつつある状態で、なるべく早く立ち上げる。
この日の会見の冒頭では、女性が「お前らがしっかりしないから」と乱入して、大塚学長に詰め寄る騒動もおきた。
弁護士ドットコムニュースの記者も、日大学長の会見に参加しています。会見冒頭、女性が「お前らがしっかりしないからこんな事に」と学長の前に乱入するなど、現場は騒然となりました。 pic.twitter.com/EuxXwUO3n9
— 弁護士ドットコムニュース (@bengo4topics) 2018年5月25日
