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書類作成、病棟業務…手術に集中できず疲弊 日本外科学会「技術維持と働き方改革の両立を」国に要望
2018年08月31日 12時00分

医師の過重労働を是正しようと、厚生労働省では2017年夏から「医師の働き方改革に関する検討会」が進められている。こうしたなか、外科医の働き方改革を急務と考える日本外科学会(理事長=森正樹・大阪大教授)は8月31日、厚労省の鈴木俊彦事務次官を訪ね、外科医の労働時間を短縮するための制度創設を求める要望書を提出した。

医師の過重労働を是正しようと、厚生労働省では2017年夏から「医師の働き方改革に関する検討会」が進められている。こうしたなか、外科医の働き方改革を急務と考える日本外科学会(理事長=森正樹・大阪大教授)は8月31日、厚労省の鈴木俊彦事務次官を訪ね、外科医の労働時間を短縮するための制度創設を求める要望書を提出した。

●外科医の7割超、週60時間以上の勤務

要望書では、外科医が他の診療科の医師と比べて労働時間が長く、日本外科学会の調査によると週60時間以上働く医師の割合が70%を超えていることを紹介。さらに、手術以外にも、書類作成・病棟業務・外来・救急対応などの業務があり、必要な手術症例数を確保しながら働く時間を短くするには多くの課題があることを挙げた。

そのうえで、諸外国では他の医療職種が書類作成など多くの業務を担い、外科医が手術に集中しつつ働く時間を短くできる環境にあると指摘。「(十分な能力をもつ)医療職種がすみやかに充実していくことが必要」とし、諸外国のように、外科医の技術の維持と働き方改革を両立できる制度の創設を求めた。

日本外科学会事務局によると、鈴木次官は要望書について検討する意向を示したという。

厚労省の次回検討会は9月3日に開かれ、正当な理由がなければ患者の診療を拒めない「応召義務」や宿直など医師の勤務実態について議論を深める予定だ。

(弁護士ドットコムニュース)

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