460.jpg
選択的夫婦別姓めざすグループが「法人」立ち上げへ…「反対議員からの『弾圧』激化」が背景
2023年04月24日 19時37分
#選択的夫婦別姓

選択的夫婦別姓制度の導入を目指して活動しているソフトウェア開発会社「サイボウズ」社長の青野慶久さんらは4月24日、東京・霞が関で記者会見を開き、世論を喚起するために新しく法人を立ち上げることを発表した。

今年6月に発足予定の法人では、2025年までに選択的夫婦別姓の実現を目指し、社会調査や教育普及活動、議員へのはたらきかけなどをおこなうとしている。

選択的夫婦別姓制度の導入を目指して活動しているソフトウェア開発会社「サイボウズ」社長の青野慶久さんらは4月24日、東京・霞が関で記者会見を開き、世論を喚起するために新しく法人を立ち上げることを発表した。

今年6月に発足予定の法人では、2025年までに選択的夫婦別姓の実現を目指し、社会調査や教育普及活動、議員へのはたらきかけなどをおこなうとしている。

●「息の長い活動にするため法人化することにした」

発足するのは、一般社団法人「あすには」。議会にはたらきかけをおこなってきた「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」の事務局長である井田奈穂さんが、代表理事に就任するほか、青野さんや第二次夫婦別姓訴訟の弁護団事務局長だった野口敏彦弁護士が理事をつとめる。

会見で、井田さんは、団体発足の背景について「宗教右派など、選択的夫婦別姓制度に反対する一部の議員やその賛同者からの弾圧が激化している」と述べた。

「地方議会に陳情請願をすると、請願者の住所を割り出そうとしたり、SNSでさらすと言って脅したりします。地方議会にはプライバシー保護のお願いをしているところです。息の長い活動にするために、法人化することにしました。ジェンダー平等なくして日本の未来はないと考えて世論喚起していきたいです」(井田さん)

青野さんは、夫婦別姓訴訟の原告として最高裁まで争ったが、請求は認められなかった。

「2018年に提訴して、世論を形成し、この問題の理解を進めるよう努めてきました。裁判は残念ながら棄却されましたが、日本国民の多くの人が賛成するところまできました。この活動を持続的なものにしていきたい」と話した。

法人発足のためのクラウドファンディングも同日からスタート、6月24日まで実施される。

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る