6598.jpg
ビッグモーター「除草剤」は本当に過去の話なのか? 最近でも「枯れてる」指摘相次ぐ
2023年07月26日 12時43分
#ビッグモーター

中古車販売大手ビッグモーターの記者会見(7月25日)では、保険金不正請求問題への追及だけでなく、「除草剤疑惑」にも質問が集中した。

各地のビッグモーター店舗前に植えられた街路樹が「枯れている」という指摘がインターネットで数多くあげられたことを受けてのものだ。

記者からの質問に、「環境整備で…」と口にしかけた兼重宏行社長を制するかたちで、陣内司管理本部長が「きちんと調査をさせていただきまして、適切に対処させていただきたい」と答えた。

それからも質問が相次ぐと、和泉伸二専務は、環境整備の点検の中で、歩道も含めた出入り口近くの雑草やゴミを取り除く指導をしていると説明した。その一環で、除草剤をまいて街路樹に影響を与えたことがあったという。ただし、10年以上前のことで、そうした指導は現在していないとした。

会見では「10年以上前」と説明されたわけだが、はたして「過去の問題」なのか。

中古車販売大手ビッグモーターの記者会見(7月25日)では、保険金不正請求問題への追及だけでなく、「除草剤疑惑」にも質問が集中した。

各地のビッグモーター店舗前に植えられた街路樹が「枯れている」という指摘がインターネットで数多くあげられたことを受けてのものだ。

記者からの質問に、「環境整備で…」と口にしかけた兼重宏行社長を制するかたちで、陣内司管理本部長が「きちんと調査をさせていただきまして、適切に対処させていただきたい」と答えた。

それからも質問が相次ぐと、和泉伸二専務は、環境整備の点検の中で、歩道も含めた出入り口近くの雑草やゴミを取り除く指導をしていると説明した。その一環で、除草剤をまいて街路樹に影響を与えたことがあったという。ただし、10年以上前のことで、そうした指導は現在していないとした。

会見では「10年以上前」と説明されたわけだが、はたして「過去の問題」なのか。

⚫️「除草剤散布で街路樹大量枯死」

群馬県太田市の店舗(2021年1月開業)前では、何者かによって除草剤が撒かれていることが土壌成分分析で明らかになった。

県太田土木事務所は弁護士ドットコムニュースの取材に、2022年8月に情報が寄せられ、同11月に被害届を提出したと説明した。枯れた17本のトウカエデは撤去されたという。

事務所と警察は今年3月まで「この場所で除草剤散布が原因の街路樹大量枯死が発生」と書かれた看板を設置して情報募集していたが、いまも“犯人”は見つかっていない。

⚫️Googleストリートビューの様子

SNSでは、複数の店舗前の様子がGoogleストリートビューなどの写真とともに投稿される事態となっている。

たとえば、店舗前だけ植栽が枯れたと指摘されている埼玉県所沢市の店舗のストリートビューを確認してみる。

ビッグモーターが建つ前の店舗には青々とした植栽が確認できる(2015年4月)。

画像タイトル __

しかし、ビッグモーターが開店してから、2019年7月には複数の植栽から葉がおちた状態だ。画像タイトル __

2020年10月には植栽は消えている。

画像タイトル __

⚫️「あの除草剤?」商品名まで特定された

また、福島県郡山市の店舗のストリートビュー(23年6月)では、ショベルやホウキなどと一緒に「除草剤」もうつりこんでいるとして話題になり、商品名まで挙げられている。

画像タイトル __

取材に応じた太田土木事務所では、「自然に枯れたというのではなく、誰かに除草剤を撒かれたということで警察に入ってもらった。今回の犯人が見つかれば、一般的な流れとして 弁償や賠償を求めることになるかと思う」と話している。

Twitterなどでは、店舗や車が目につくように、街路樹が邪魔だったのではないかという指摘もされている。ビッグモーター側には「きちんとした調査」を期待したい。

●情報募集

ビッグモーターについての情報を募集しています。

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る