8677.jpg
「リツイートしないと不幸になる」人の不安をあおる「青い象」ツイートは犯罪?
2015年08月16日 10時28分

リツイートするだけでお金が舞い込んでくるという、不思議な「青い象」の画像がツイッター上で大量にリツイートされ、話題になっている。なかには、20万以上リツイートされたものもある。

最初に誰が始めたのかは不明だが、「青い象」をリツイートした人は「親が急におこづかいをくれた」「お金を拾った」「みんなもリツイートしてみて!」と呼び掛けている。ほかにも、リツイートすると運気があがる「黄色い象」、恋愛運が上がる「赤い象」など、さまざまなバージョンが存在する。

ただ、ツイートのなかには「リツイートしないと不幸になる」「友達や恋人を失うでしょう」などと、人の不安をあおるものもある。人の不安につけこむような方法でリツイートを求めることは、犯罪にならないのだろうか。冨本和男弁護士に聞いた。

リツイートするだけでお金が舞い込んでくるという、不思議な「青い象」の画像がツイッター上で大量にリツイートされ、話題になっている。なかには、20万以上リツイートされたものもある。

最初に誰が始めたのかは不明だが、「青い象」をリツイートした人は「親が急におこづかいをくれた」「お金を拾った」「みんなもリツイートしてみて!」と呼び掛けている。ほかにも、リツイートすると運気があがる「黄色い象」、恋愛運が上がる「赤い象」など、さまざまなバージョンが存在する。

ただ、ツイートのなかには「リツイートしないと不幸になる」「友達や恋人を失うでしょう」などと、人の不安をあおるものもある。人の不安につけこむような方法でリツイートを求めることは、犯罪にならないのだろうか。冨本和男弁護士に聞いた。

●強要罪にはあたらない?

「古くは『不幸の手紙』や『チェーンメール』が社会的に問題視された時期がありました。今回のケースは、こうした事例の現代版ともいえるケースでしょう。

ただ、結論から言えば、今回のケースは犯罪にはあたらないと思います」

冨本弁護士はこのように述べる。なぜだろうか。

「今回のようなケースでは、強要罪にあたるかどうかが問題になるでしょう。

強要罪といういうのは、簡単に説明すると、脅したり、暴行したりして、人に義務のないことを無理やりさせることです。

『リツイートしないと不幸になる』といった文言は、漠然と人を不安な気持ちにさせる可能性は否定できませんが、それだけで、人に義務のないことを無理やりさせるような『脅迫』にはあたらないと思います。

たとえば、ふつうの人と比べて、特別に迷信深く、臆病な人がいたとしましょう。その人が臆病で、こうしたメールを送れば従うと知ったうえで、そうした人に向けて、こうした文章をメールで送るといった場合は、強要罪にあたる可能性はあります。

ですが、不特定多数の人が閲覧することが予定されているツイートでは、そうしたことは起こらないと思います。

迷惑な行為だとは思いますが、こうしたツイートをしても、犯罪とまではいえないでしょう」

冨本弁護士はこのように述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る