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胸をあらわにした女性の「搾乳器」実演動画がYouTubeに氾濫、「教育目的」うたっても…大手メーカーは強い憤り
2024年09月18日 11時45分
#搾乳器 #搾乳動画 #YouTube #教育目的

YouTubeでは、女性のヌードや性的なコンテンツは「ポリシー違反」として、そのチャンネルにペナルティが与えられることになっている。しかし、そのルールをかいくぐるように、胸をあらわにした女性が「搾乳器の使い方」を実演する動画が氾濫するようになった。

表向きは「教育目的」とうたっているものの、搾乳シーンで映し出された女性の裸を性的なものとして受け止める視聴者も少なくなく、動画もそうした需要を狙っているようにみえる。

搾乳器を実際に使用する母親たちからは不快感も広がっている。搾乳器の大手メーカー「ピジョン」(東京都)はこのような状況に強い憤りを示し、すでに動画の削除のために動いている。

YouTubeでは、女性のヌードや性的なコンテンツは「ポリシー違反」として、そのチャンネルにペナルティが与えられることになっている。しかし、そのルールをかいくぐるように、胸をあらわにした女性が「搾乳器の使い方」を実演する動画が氾濫するようになった。

表向きは「教育目的」とうたっているものの、搾乳シーンで映し出された女性の裸を性的なものとして受け止める視聴者も少なくなく、動画もそうした需要を狙っているようにみえる。

搾乳器を実際に使用する母親たちからは不快感も広がっている。搾乳器の大手メーカー「ピジョン」(東京都)はこのような状況に強い憤りを示し、すでに動画の削除のために動いている。

●「搾乳を性的に見られることが不快」「正確な情報か不安」

最近になってYouTubeで広まっているのは、搾乳器の使用方法を女性が実演して紹介するものだ。女性の胸や乳首までがモザイクなどで隠されることなく映っている。

多くは「教育目的」「勉強のため」を強調しているものの、その目的は疑わしい。動画の中には、成人向けコンテンツのURLを貼って、動画の視聴者を誘導させるものも少なくない。コメント欄も搾乳シーンを卑猥なものとして受け止める反応も目立つ。

ただ、こうした搾乳器の実演動画は、今よりもっと前から「性的なコンテンツ」として存在したようだ。

動画のAIで顔を加工したとみられる出演者もいて、こうした技術によって出演のハードルが低くなっている背景も考えられる。

搾乳器の使い方を求める妊婦や育児中の女性からの需要も考えられるものの、SNS上では、正しい利用方法が紹介されているかどうかも不安だという声が上がっている。

また、実際に搾乳器を使っている母親らからは、搾乳シーンを性的に扱っていることが不快だという意見も多い。

●搾乳器メーカー「ピジョン」は「憤りを感じている」

このような搾乳器をつくる国内のメーカーは、こうした動画がYouTubeに氾濫する状況を強く危惧している。

ピジョンは弁護士ドットコムニュースの取材に、このような搾乳器の実演動画について、削除のために動いていると明かした。

「育児に必要な『さく乳器』というアイテムに関して、子育て中のご家族を不快な気持ちにさせる動画が配信されていることは、大変遺憾です。

当社では、YouTubeに対し、本件のような動画を不適切なコンテンツとして報告をしておりますが、一部の動画は削除されたものの、その後も新たな動画が公開される事態に、憤りを感じています。

当社は、動画投稿者に、良識やモラルを持っていただくことを切に望むと共に、引き続き、動画公開停止の申し入れを行い、今後もお客様が安心して子育てできる環境づくりに取り組んでまいります」

●弁護士「搾乳動画はYouTubeのガイドラインに抵触している脱法的コンテンツ」

不適切と考えられる動画に視聴者はどのように対抗すれば良いのだろうか。

インターネットの法律問題にくわしい清水陽平弁護士に聞いたところ、YouTubeにはコミュニティガイドラインが設けられ、そのガイドライン上の「Child safety policy」(児童安全のポリシー)において、動画投稿者には「誤解を招く家族向けコンテンツ」が投稿されないように指摘されていると説明する。

該当するのは、未成年者やその家族を対象としたコンテンツで、「性的テーマ」や「わいせつな内容や、若い視聴者にふさわしくない成人向けのテーマ」を含むものだ。

また、ヌードと性的コンテンツに関するポリシーにおいても、「性的満足を目的とした、衣服の有無にかかわらず性器、乳房、または臀部の描写」を含む内容は、投稿をしないように呼びかけられているという。

清水弁護士は「搾乳動画はその態様から見て、もっぱら性的なコンテンツとして投稿されているといえ、これらのガイドラインに抵触しているといえます」と指摘する。

「ただし、YouTube側が自主的に動画を見つけてガイドライン違反であるとして削除することには限界があると思います。メーカー側も不適切コンテンツとして報告しているということですが、やはり視聴者が地道に報告していくしか方法はないでしょう。

こうした報告を繰り返すことにより、この種の脱法的なコンテンツについても、YouTube側が違反コンテンツであると認識してくれるようになるかもしれません」

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