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「不急の破産申立ては控えて」、弁護士会に要請? 東京地裁「誤解招く表現だった」
2020年04月10日 22時35分

東京地裁の民事第20部(破産・再生部)が、破産等の法的手続きについて、緊急事態宣言期間中は「不急の申立て」を控えるよう、東京にある3つの弁護士会に要請したと報道され波紋を呼んでいる。

緊急事態宣言後、各地で裁判期日の取り消しや延期が発表されるなど、裁判所も新型コロナウイルス対策をとっており、民事第20部の業務も影響を受けていることが考えられる。

しかし、破産をしようというケースでは、通常、申立てをする側は差し迫った状況にあると考えられる。申立てを控えてほしいという要請はどのような趣旨によるものなのか。

東京地裁の民事第20部(破産・再生部)が、破産等の法的手続きについて、緊急事態宣言期間中は「不急の申立て」を控えるよう、東京にある3つの弁護士会に要請したと報道され波紋を呼んでいる。

緊急事態宣言後、各地で裁判期日の取り消しや延期が発表されるなど、裁判所も新型コロナウイルス対策をとっており、民事第20部の業務も影響を受けていることが考えられる。

しかし、破産をしようというケースでは、通常、申立てをする側は差し迫った状況にあると考えられる。申立てを控えてほしいという要請はどのような趣旨によるものなのか。

●東京地裁「誤解を招く表現があった」

東京地裁は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、東京の3弁護士会宛てに破産等の申立てに関する通知を行ったことは事実としたうえで、「宛てた文章の中に、誤解を招く表現があった」と述べた。

「東京地裁では、一部の事件を除き、期日の取り消し・延期が行われており、民事第20部でも緊急性のある事件以外は処理を停止することとなった。もっとも、破産等の申立て自体は受け付けており、申立て自体を控えるような要請はしない」(東京地裁)

「誤解を招く表現」については、既に各弁護士会に訂正のお知らせを送付したという。

緊急性のある事件かどうかは、「事案ごとの判断になる」と前置きしたうえで、典型的な例として、差押えが迫っている場合や(手形などの)不渡り期日が迫っている場合などを挙げた。

申立てを受け付ける段階で「『これは不急の申立てだ』というような判断をすることはない」といい、「事案の緊急性の程度に応じて、適切に処理するので、破産等の申立てを控える必要はない」と話した。

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