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交通事故に遭ったら「保険会社」の対応がひどかった! 慰謝料を増額してもらえるか?
2014年02月07日 14時51分

「こちらは交通事故の被害者なのに……まさに二次被害ですよ」。岡山県在住のMさんはこう、ため息をついた。Mさんはこのほど、信号待ちで停車しているとき、後ろの車に追突される事故に遭った。過失割合は10対0でMさんは完全な被害者だ。それにもかかわらず、加害者側の損害保険会社がよこした担当者の態度が、あまりにもひどいのだという。

「たとえば、通院のためのタクシー代を支払ってくれることになっていたはずが、後から『そんな話はしていない』とひっくり返すんです。こちらが反論したら『検討する』などと散々引き延ばしてから、恩を着せるように『仕方ないので認める』とか……。こんなやり取りの繰り返しで疲れました」

その担当者はときどき声を荒げて「あんたねぇ」とつっかかってくることもあるそうで、Mさんは相当なストレスを感じているそうだ。こうした精神的苦痛を理由に、慰謝料の増額を求めることはできるのだろうか。また、このように保険会社の対応に不満がある場合、どのような対処がありうるだろうか。交通事故の問題にくわしい重長孝志弁護士に聞いた。

「こちらは交通事故の被害者なのに……まさに二次被害ですよ」。岡山県在住のMさんはこう、ため息をついた。Mさんはこのほど、信号待ちで停車しているとき、後ろの車に追突される事故に遭った。過失割合は10対0でMさんは完全な被害者だ。それにもかかわらず、加害者側の損害保険会社がよこした担当者の態度が、あまりにもひどいのだという。

「たとえば、通院のためのタクシー代を支払ってくれることになっていたはずが、後から『そんな話はしていない』とひっくり返すんです。こちらが反論したら『検討する』などと散々引き延ばしてから、恩を着せるように『仕方ないので認める』とか……。こんなやり取りの繰り返しで疲れました」

その担当者はときどき声を荒げて「あんたねぇ」とつっかかってくることもあるそうで、Mさんは相当なストレスを感じているそうだ。こうした精神的苦痛を理由に、慰謝料の増額を求めることはできるのだろうか。また、このように保険会社の対応に不満がある場合、どのような対処がありうるだろうか。交通事故の問題にくわしい重長孝志弁護士に聞いた。

●不誠実な対応をしたのが「誰」かがポイント

「裁判例の中には、『加害者本人』があまりにも不誠実な対応をとったことを、慰謝料の増額事由として考慮した例があります。

しかしながら、交通事故の損害賠償として認められる慰謝料は、基本的には、交通事故で負ったけがや後遺障害による精神的苦痛に対して、『加害者自身の責任』として認められるものです。

したがって、『加害者が入っていた保険会社の担当者の対応』が、慰謝料の増額事由として考慮されることは考えにくいと思います」

保険会社の対応の悪さについては、交通事故そのものの損害賠償とは、別に考えるべき問題のようだ。

●保険会社の「相談窓口」に不満を伝えるという手も

それでは、保険会社の担当者の態度があまりに悪かったら、どうすればいいのだろうか?

「保険会社の担当者の対応について不満を持たれた場合、まずは各保険会社の苦情相談窓口に相談することが考えられます。

その結果、保険会社内で問題の担当者に対し指導がなされ、担当者の対応が改善することも、期待できるかも知れません。

また、一般社団法人日本損害保険協会の『そんぽADRセンター』を利用することも考えられます。こちらは、苦情解決手続といって、『そんぽADRセンター』に苦情の申出をすることで、保険会社に苦情の内容が通知されるようになっています」

重長弁護士はそのうえで、「もし示談交渉での補償範囲について、保険会社の対応に疑問を持たれたときは、ぜひ弁護士に相談して下さい。

妥当な補償範囲について理解することで、自信をもって交渉ができ、ストレスも多少は軽減されるのではないでしょうか」とつけ加えていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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