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治療用「大麻」所持禁止は「人権に反する」末期がん患者が「無罪」主張
2016年04月27日 18時47分

大麻取締法違反(所持)の罪で逮捕・起訴された末期がん患者の男性被告人が「大麻はがん治療に有効で苦痛も和らげる。治療のためだった」として無罪を主張している刑事裁判の第2回公判が4月27日、東京地方裁判所であった。弁護側の陳述と証拠申請がおこなわれた。

無罪をもとめているのは、神奈川県在住の山本正光(58)さん。横浜市のレストランの料理長をつとめていたが、2000年に肝臓がんがみつかった。その後、がんが進行し、2014年には末期がんと診断された。抗がん剤治療に効果がなかったため、山本さんは大麻を自宅で栽培し、約1年間にわたって治療目的で使用したという。

山本さんによると、大麻の使用中は、がん診断の基準値である「腫瘍マーカー」の数値が下がり、身体のだるさや吐き気なども消えるなど、病状は大きく改善されたという。だが、山本さんは2015年12月、東京の路上で警察に職務質問されて、大麻所持の疑いで逮捕された。

大麻取締法は、大麻の栽培・所持を原則として禁止するほか、医薬目的の使用や研究も禁止している。弁護側は、山本さんが大麻を所持していたという事実は認めながらも、「医療目的の大麻所持を禁止することは、生存権を保障した憲法に違反する」などとして、無罪を主張している。

大麻取締法違反(所持)の罪で逮捕・起訴された末期がん患者の男性被告人が「大麻はがん治療に有効で苦痛も和らげる。治療のためだった」として無罪を主張している刑事裁判の第2回公判が4月27日、東京地方裁判所であった。弁護側の陳述と証拠申請がおこなわれた。

無罪をもとめているのは、神奈川県在住の山本正光(58)さん。横浜市のレストランの料理長をつとめていたが、2000年に肝臓がんがみつかった。その後、がんが進行し、2014年には末期がんと診断された。抗がん剤治療に効果がなかったため、山本さんは大麻を自宅で栽培し、約1年間にわたって治療目的で使用したという。

山本さんによると、大麻の使用中は、がん診断の基準値である「腫瘍マーカー」の数値が下がり、身体のだるさや吐き気なども消えるなど、病状は大きく改善されたという。だが、山本さんは2015年12月、東京の路上で警察に職務質問されて、大麻所持の疑いで逮捕された。

大麻取締法は、大麻の栽培・所持を原則として禁止するほか、医薬目的の使用や研究も禁止している。弁護側は、山本さんが大麻を所持していたという事実は認めながらも、「医療目的の大麻所持を禁止することは、生存権を保障した憲法に違反する」などとして、無罪を主張している。

●「身体がもつ限りはがんばりたい」

今回の裁判は、大麻所持をめぐる異例の刑事裁判として注目を集めており、この日の公判には、多くの人が傍聴に駆けつけた。東京地裁にある小さな法廷の傍聴席は人で埋まり、外の廊下まで10人以上が並んだ。

弁護側は法廷で、がんによる苦痛の深刻さや、山本さんが大麻を使用するに至った経緯、使用後の病状、医療用大麻の有効性、世界各国の大麻規制の近況などについて説明。そのうえで、山本さんの診療記録、血液検査のデータを証拠として提出した。

現在もがん闘病中の山本さんは、公判後の報告集会で「最終的な目標は、医療用大麻の研究が進むことだ。ロジックをつんでいけば、糸口はあると思う。大麻に対する偏見があることは仕方がないが、『病気も治るんだ』ということを知ってもらえれば、だんだん偏見もとけていくと思う。身体がもつ限りはがんばっていきたい」と述べた。

弁護人の一人、安藤豪弁護士は集会で「大麻使用・所持の解禁を求めているわけではなく、あくまで、難病をもった患者が治療することまでも禁止していることは人権に反していると訴えている。大麻取締法の違憲性を追及していきたい」と話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

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