3034.jpg
生まれた月に配達される「ねんきん定期便」 どこをチェックしたらいいの?
2014年08月03日 11時00分

年金に加入にしている人のもとに、毎年1回、誕生月に届く「ねんきん定期便」。ちゃんと中身を確認しているだろうか。

ねんきん定期便とは、国民年金や厚生年金の加入者に対して、これまでの保険料の納付実績や将来の給付に関する情報を伝える通知書のことだ。2009年4月に始まったものなので、何度か届いた記憶のある人もいるだろう。

ただ、見方が分からないという声もある。ツイッターでは「ねんきん定期便」について、「初めてしっかりと内容を見てみた」「今年も届いたがよくわからん」というようなつぶやきが見受けられる。

「ねんきん定期便」を受け取ったら、どこを見るべきだろうか。また、どのように活用できるのだろうか。米津晋次税理士に聞いた。

年金に加入にしている人のもとに、毎年1回、誕生月に届く「ねんきん定期便」。ちゃんと中身を確認しているだろうか。

ねんきん定期便とは、国民年金や厚生年金の加入者に対して、これまでの保険料の納付実績や将来の給付に関する情報を伝える通知書のことだ。2009年4月に始まったものなので、何度か届いた記憶のある人もいるだろう。

ただ、見方が分からないという声もある。ツイッターでは「ねんきん定期便」について、「初めてしっかりと内容を見てみた」「今年も届いたがよくわからん」というようなつぶやきが見受けられる。

「ねんきん定期便」を受け取ったら、どこを見るべきだろうか。また、どのように活用できるのだろうか。米津晋次税理士に聞いた。

●50歳以上は「年金見込み額」が記載される

米津税理士は、50歳以上の場合と50歳未満の場合に分けて解説する。

「50歳になってからは、このまま働いた場合、何歳からどの程度の年金を受け取ることができるかを示す『年金見込み額』が記載されるようになります。老後の収入の目安になり、定年後も働き続けるかどうかの判断材料になります。

ただし、注意点が2点あります。まず、『企業年金』や公務員などの『共済年金』の金額は含まれていません。それらに加入している場合、記載されている見込み額よりも多くもらえることになります。

さらに、記載されている年金見込額は 『現在の収入で60歳まで働く』ことが前提の金額です。今後、給料が下がりそうなときは、記載の見込額よりも少なくなる可能性があります」

●ネットで加入記録を確認できる「ねんきんネット」

では、50歳未満の場合はどうなるのだろうか。

「50歳未満の場合は、これまでの支払額に応じた年金額は記載されていますが、50歳以上のような『年金見込額』までは示されません。そこで一番チェックすべきなのは、過去の加入記録の記載漏れがないか、ということです。

記載漏れがあった場合は、将来の支給額に影響してきます。ただ、35歳、45歳以外の場合には、年金加入記録が記載されていません」

大半の人が35歳、45歳以外ということになるが、どうすればいいのか。

「日本年金機構のインターネットサービス『ねんきんネット』(http://www.nenkin.go.jp/n/www/n_net/)で確認することができます。ここで、年金見込額の試算も見ることができますので、利用するといいでしょう」

加入記録については、どんなところをチェックすればいいのだろうか。

「次の3点をチェックしましょう。

(1)過去の勤務先が全て記載されているか?

(2)国民年金に加入した時期が記載されているか?

(3)年金加入履歴が連続しているか?

もし空白期間があれば、本当に働いていなかったかどうか、思い出してみてください」

将来、しっかりと年金を受給するためにも、50歳未満の場合、「ねんきんネット」も含めて確認してみるのが良さそうだ。

【取材協力税理士】

米津 晋次(よねづしんじ)

会社設立から融資・事業計画書作成・補助金申請・会計ソフト導入支援など名古屋地区を中心に100社以上の起業家をサポート。平日夜10時まで対応。著書に「利益が見える戦略MQ会計」「税理士が教える得するパートタイマーBOOK」などがある。

事務所名   : よねづ税理士事務所

事務所URL:http://www.yonezu.net/

(税理士ドットコムトピックス)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る