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「バカな大人にならないで」養老孟司氏が少年院に著書寄贈 「手に職」の重要性説く
2017年03月01日 19時23分

ベストセラー『バカの壁』(2003年、新潮社)などで知られる解剖学者の養老孟司氏が3月1日、法務省矯正局を通じ、全国52カ所の少年院に著書『バカなおとなにならない脳』(2011年、イースト・プレス)を1冊ずつ寄贈した。

小・中・高校生から寄せられた50の質問に、養老氏が平易な言葉で答えるという内容で、2005年に理論社から出版。その後、2011年に復刊された。

表題の「バカなおとなにならないためには?」に対する養老氏の答えは、「からだを使うこと」だ。養老氏は、現代社会は情報処理ばかりで脳のバランスが崩れているとして、脳とからだの密接なつながりを解説している。

ベストセラー『バカの壁』(2003年、新潮社)などで知られる解剖学者の養老孟司氏が3月1日、法務省矯正局を通じ、全国52カ所の少年院に著書『バカなおとなにならない脳』(2011年、イースト・プレス)を1冊ずつ寄贈した。

小・中・高校生から寄せられた50の質問に、養老氏が平易な言葉で答えるという内容で、2005年に理論社から出版。その後、2011年に復刊された。

表題の「バカなおとなにならないためには?」に対する養老氏の答えは、「からだを使うこと」だ。養老氏は、現代社会は情報処理ばかりで脳のバランスが崩れているとして、脳とからだの密接なつながりを解説している。

●肉体労働にポジティブなイメージを

寄贈の話を持ちかけたのは、少年院の出身者らを積極的に採用している、とび職の会社セリエコーポレーション(横須賀市)の岡本昌宏社長。「子どもたちには、手に職があれば、食べていけると話しています。『肉体労働の重要さ』という点で、養老先生と同じ考えだったんです。意外かも知れませんが、少年院には本を読む子が多いんですよ」

望むと望まざるとにかかわらず、少年院出身者の仕事は、肉体労働が多い。だからこそ、岡村社長は「からだを使って働くことにポジティブな印象を持ってほしい」と思ったという。

●養老氏「我々は運良く、はみ出さなかっただけ」

著者の養老氏自身は、少年院の子どもたちに対し、「難しい年頃で、はみ出す人がいるのは当たり前」という考え。

「我々は、運良く何も起こさず、その年代を通り過ぎることができただけ。まともに見えて、そうじゃない社会人はいくらでもいる。社会が(少年院という)『目に見える線』を引いているだけなんですよ」

一方で、彼らに対する社会の目は厳しい。養老氏は、「からだを使うことで身に付くものがある。働きながら、自分を育ててほしいですね」と、少年院の子どもたちにエールを贈っていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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