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大物代議士の娘の夫が「姓」を変えて出馬? 成人が姓を変えるための「3つの方法」
2015年07月13日 11時46分

町村信孝・前衆院議長の死去にともない、衆議院の北海道5区では、早ければ10月にも補欠選挙がおこなわれる。候補者を公募していた自民党の北海道5区支部は7月11日、町村氏の次女の夫・和田義明氏(43)と元衆議院議員秘書の飯田佳宏氏(42)の2人の応募を受け付けたことを明らかにした。

町村氏といえば、文科相や外相、官房長官を務め、自民党の有力派閥を率いた大物政治家。その後継と目される和田氏については、公認候補となった場合、「和田」姓のままで出馬するか、「町村」姓に変えて出馬するかという点にも注目が集まっている。

だが、そもそも、選挙のために「姓」を変えることは、許されるのか。変えることができるとしたら、どんな方法だろうか。石井龍一弁護士に聞いた。

町村信孝・前衆院議長の死去にともない、衆議院の北海道5区では、早ければ10月にも補欠選挙がおこなわれる。候補者を公募していた自民党の北海道5区支部は7月11日、町村氏の次女の夫・和田義明氏(43)と元衆議院議員秘書の飯田佳宏氏(42)の2人の応募を受け付けたことを明らかにした。

町村氏といえば、文科相や外相、官房長官を務め、自民党の有力派閥を率いた大物政治家。その後継と目される和田氏については、公認候補となった場合、「和田」姓のままで出馬するか、「町村」姓に変えて出馬するかという点にも注目が集まっている。

だが、そもそも、選挙のために「姓」を変えることは、許されるのか。変えることができるとしたら、どんな方法だろうか。石井龍一弁護士に聞いた。

●養子縁組のほかにも「姓」を変える方法がある

姓を変える選択肢として、最初に思い浮かぶのは、和田氏の妻の母など、町村姓をもつ人物と「養子縁組」をする方法だろう。しかし石井弁護士は、その選択には「慎重な判断が必要」だと指摘する。

「養子縁組した場合、養子(養子縁組による子)は、養親(養子縁組による親)の氏に変わることが民法で決められています。たとえば和田氏が、義母である町村議員の妻など、町村姓の人と養子縁組して養子になれば、養親の氏である町村姓に変更されます。

もっとも、養子縁組をすると、法律上の親子関係が生じますから、単に姓が変わるだけでなく、相続権や扶養義務など,親子関係に基づく権利義務にも影響があります。養子縁組をすべきかどうかは、慎重な判断が必要です」

では、自分の妻の旧姓に変えることはできるだろうか。和田氏の妻の姓はもともと「町村」だった。その旧姓に変えることはできないか。

「夫婦の姓は、婚姻したときに、夫または妻のいずれかの姓と決めることになっています。そのとき決めた姓を、婚姻中に変更することは、原則として認められません。

例外としては、家庭裁判所に氏の変更申立をして、姓の変更の許可を求めるという手続がありますが、『やむを得ない事由』以外は許可されません。ここでいう『やむを得ない事由』とは、氏の変更をしなければ、その人の社会生活に著しい支障をきたす場合のことです。

選挙出馬のため有利だから、という理由では『やむを得ない事由』とまではいえず、家庭裁判所は変更許可を認めないでしょう」

では、姓を変えるために、いったん離婚して、同じ夫婦で再婚するというのはどうだろうか。

「離婚が成立すれば、婚姻によって姓を変更した側の配偶者は旧姓に戻ります(復氏)。いったん離婚すれば、和田氏の妻は、町村姓に復氏します。再婚して、妻の姓を選択すれば、和田氏は町村姓になることができます。なお、同じ人と再婚するときは再婚禁止期間の適用がありませんので、すぐに再婚することが可能です」

石井弁護士はこのように述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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