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森喜朗氏「面白おかしくしたいから聞いているんだろ」 釈明会見でいらだちあらわに、記者の質問さえぎる
2021年02月04日 14時08分

「女性蔑視発言」への批判を受けて、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が2月4日に記者会見を開いた。

「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切な表現であったと認識しております。深く反省をしております」と謝罪した。

発言を撤回し、「不愉快な思いをさせた皆さんにはお詫びをしたい」と話した。辞任は否定している。

記者からの質問に不快感をあらわにし、途中で遮る場面もあった。

「女性蔑視発言」への批判を受けて、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が2月4日に記者会見を開いた。

「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切な表現であったと認識しております。深く反省をしております」と謝罪した。

発言を撤回し、「不愉快な思いをさせた皆さんにはお詫びをしたい」と話した。辞任は否定している。

記者からの質問に不快感をあらわにし、途中で遮る場面もあった。

●女性の話長い?「わかりません。私も長い方です」

記者からは、森会長の女性に対する認識について、質問が飛んだ。

「女性の話が長い」という発言はラグビー協会の特定の女性理事を念頭に置いたものか、との質問には、「一切頭にない」と否定。

そもそも、「女性の話は長い」と思うかについては、「最近、女性の話を聞かないから分かりません」「私も長い方なんです」と応じた。

●記者とのやりとりでキレた

ある男性記者とはこんなやりとりもあった。

――発言のどこに問題があったと考えているのか?

「男女の区別するような発言をしたことです」

――五輪精神に反するという話もあったが、そういった方が組織の会長をするのは適任と思うか?

「さあ、あなたはどう思いますか」

――適任じゃないと思う

「それでは、そういうふうに承っておきます」

さらにこの記者は、「『わきまえる』という表現は、女性は発言を控える立場ということか」と質問。森氏は否定したが、さらに発言を引き出そうとする記者に、「面白おかしくしたいから聞いているんだろ」といらだちをあらわにした。

一定の議席数を女性に割り当てる、国会議員のクオータ制導入についての賛否を問われると、「民意が決めること。賛成でも反対でもない。国民が決めること」とコメントした。

●どんな問題発言だった

問題となっているのは、3日にあった日本オリンピック委員会(JOC)の評議員会での発言。毎日新聞は次のように報じている。

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は優れており、競争意識が強い。誰か一人が手を挙げて言うと、自分も言わないといけないと思うんでしょうね。それでみんなが発言される」(2020年2月3日)

さらに、組織委の7人の女性理事について、「みなさんわきまえておられる。競技団体ご出身で、国際的に大きな場所を踏んでおられる方ばかり。話も的を射ており、役立っている」とも語ったという。

各社の報道を受けて、ネットでは「女性蔑視だ」などの批判が噴出。海外メディアからも批判的に報じられている。

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