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「すき家」6割の1167店舗で「深夜営業休止」 ワンオペ廃止、スタッフ確保できず
2014年09月30日 15時05分

過酷な長時間勤務などが批判を集めている牛丼チェーン「すき家」の労働問題で、店舗を運営するゼンショーホールディングスは9月30日、来月から「ワンオペ」(深夜の1人勤務)を廃止し、スタッフを確保できなかった1167店舗で、0時から5時までの深夜営業を一時休止することを発表した。

ワンオペをめぐっては、1人ですべての業務に対応せざるをえない過酷さが問題視されてきた。労働問題改善のために同社が設置した第三者委員会が7月末が公表した報告書では、「ほとんど休憩を取れない」「トイレにもいけない」といった従業員の不満の声が取り上げられていた。さらに、ワンオペの店舗では、深夜の強盗も多発しているという実態があった。

こういった状況を踏まえ、ゼンショーホールディングスは8月上旬、深夜のワンオペを9月いっぱいで廃止し、10月から各店舗2人以上の体制にすることを発表していた。

10月1日現在の全店舗数は1981店で、このうち、24時間型でない店舗や、リニューアルで一時閉店中の店舗などを除き、これまで1843店で24時間営業が行われてきた。

24時間営業してきた1843店のうち、来月からは、24時間営業を継続する店舗は589店、曜日によって24時間営業する店舗が87店で、1167店が当面深夜営業を一時休止する。24時間営業をしてきた店舗のうち、63%の店舗が深夜休業することになる。

ゼンショーホールディングスのリリース文は以下の通り

過酷な長時間勤務などが批判を集めている牛丼チェーン「すき家」の労働問題で、店舗を運営するゼンショーホールディングスは9月30日、来月から「ワンオペ」(深夜の1人勤務)を廃止し、スタッフを確保できなかった1167店舗で、0時から5時までの深夜営業を一時休止することを発表した。

ワンオペをめぐっては、1人ですべての業務に対応せざるをえない過酷さが問題視されてきた。労働問題改善のために同社が設置した第三者委員会が7月末が公表した報告書では、「ほとんど休憩を取れない」「トイレにもいけない」といった従業員の不満の声が取り上げられていた。さらに、ワンオペの店舗では、深夜の強盗も多発しているという実態があった。

こういった状況を踏まえ、ゼンショーホールディングスは8月上旬、深夜のワンオペを9月いっぱいで廃止し、10月から各店舗2人以上の体制にすることを発表していた。

10月1日現在の全店舗数は1981店で、このうち、24時間型でない店舗や、リニューアルで一時閉店中の店舗などを除き、これまで1843店で24時間営業が行われてきた。

24時間営業してきた1843店のうち、来月からは、24時間営業を継続する店舗は589店、曜日によって24時間営業する店舗が87店で、1167店が当面深夜営業を一時休止する。24時間営業をしてきた店舗のうち、63%の店舗が深夜休業することになる。

ゼンショーホールディングスのリリース文は以下の通り

●「すき家」の労働環境改善に向けた改革の進捗について

株式会社ゼンショー(代表取締役社長 興津龍太郎)および傘下で牛丼チェーン「すき家」を運営する(株)北日本すき家、(株)関東すき家、(株)東京すき家、(株)中部すき家、(株)関西すき家、(株)中四国すき家、(株)九州すき家の7社(以下、「すき家地域会社」)は、「すき家」店舗の労働環境改善に向けた改革について以下の通り現在の進捗状況をご報告します。

1.これまでの経緯

(株)ゼンショーでは、流通産業全体に及ぶ人手不足を背景に今年2月から3月にかけて「すき家」店舗の従業員の負担増が深刻化したことを重く受け止め、店舗の労働環境改善を経営の最重要課題に設定し、社内で対策を始めるのと同時に、外部有識者による第三者委員会を組織し、店舗や本部などへの調査をもとに労働環境改善に関する会社への提言をお願いしました。7月31日に同委員会の報告書を拝受し、その提言に基づき改善を急いでいます。

一方で、(株)ゼンショーでは問題解決に向け、より風通しのよい店舗経営体制の確立を目指して「すき家」を7つの地域会社に分社化したのをはじめ、労組との間に時間管理委員会を設置することによる労務管理体制の強化、(株)ゼンショーの常勤監査役の選任やすき家地域会社への権限移譲によるガバナンス体制の強化など、様々な改善施策を講じてまいりました。

中でも、深夜(※注1)の複数勤務体制の確立は防犯の観点からも労務管理上の観点からも喫緊の課題と捉えており、これを9月末までに実行することを表明しています。

(1) 深夜の複数勤務体制の確立について

10月1日時点で、全国1,981店舗の「すき家」のうち589店舗において深夜の複数勤務体制を確立しました。10 月1日以降、この589店舗では24時間営業とし、このほか87店舗では曜日によって24時間営業をいたします。

今後の人員確保の状況によって深夜の営業状況は変化しますが、複数勤務体制の確立できない店舗では深夜営業を一時休止させていただきます。

10月1日現在の「すき家」の営業状況

A  10月1日現在の全店舗数 1,981

B  A のうち、リニューアル等で一時閉店中の店舗数 21

C  A のうち、フードコートなど24時間型でない店舗数 116

D  A のうち、特殊要因(※注2)で一時閉店している店舗数 1

E =A-(B+C+D) 24時間型の店舗で、かつ現在営業している店舗数 1,843

F E のうち、24時間営業する店舗数 589

G E のうち、曜日によって 24時間営業する店舗数 87

H E のうち、当面深夜営業を一時休止する店舗数 =E-(F+G) 1,167

(人員確保の状況によって営業状況は変化します)

なお、深夜に営業を一時休止する店舗につきましては、機械警備会社の防犯システムを順次導入し、無人店舗の防犯体制を強化します。

※注1 深夜=原則として0時から5時までの営業時間帯のことを指します。

※注2 福島原発事故の避難区域にある店舗(6号大熊店)。

(2) (株)ゼンショーの社名変更と「すき家」事業への特化について

(株)ゼンショーは、「すき家」事業の他に、焼肉事業、うどん事業、ラーメン事業、カフェ事業等を運営しておりますが、10月1日付で「すき家」以外の事業につきましては、株式会社ゼンショーホールディングスの 100%子会社である株式会社エイ・ダイニングへ会社分割による承継を行います。

また、この承継に併せて株式会社ゼンショーは、社名を「株式会社すき家本部」に変更いたします。明確な責任体制のもと名実ともに「すき家」事業に特化することで、さらなる事業の強化・発展に取り組み、お客様のご期待にお応えしてまいります。

(弁護士ドットコムニュース)

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