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祭事で放たれた矢が落ちてきて「見物人」がケガ・・・神社の「法的責任」はどうなる?
2015年07月02日 10時43分

新潟県長岡市の高龍神社で6月下旬に行われた「大御神火祭」で、上空に放たれた矢が落ちてきて、観光客にあたるというアクシデントが起きた。

報道によると、神社の関係者が6月21日午後1時45分ごろ、観客の上空に矢を放った。その矢が落ちてきて、見物に来ていた女性の額に直撃した。矢は長さ約1メートル、直径約1センチの竹製。矢尻はついておらず、女性は軽いケガで済んだという。

大御神火祭では、射られた矢を拾うとご利益があるとされており、約200人が参加していた。女性は飛んできた矢を取り損なったとみられるということだ。今回のような祭事で参加者がケガをした場合、主催者は、法的な責任を問われるのだろうか。大久保誠弁護士に聞いた。

新潟県長岡市の高龍神社で6月下旬に行われた「大御神火祭」で、上空に放たれた矢が落ちてきて、観光客にあたるというアクシデントが起きた。

報道によると、神社の関係者が6月21日午後1時45分ごろ、観客の上空に矢を放った。その矢が落ちてきて、見物に来ていた女性の額に直撃した。矢は長さ約1メートル、直径約1センチの竹製。矢尻はついておらず、女性は軽いケガで済んだという。

大御神火祭では、射られた矢を拾うとご利益があるとされており、約200人が参加していた。女性は飛んできた矢を取り損なったとみられるということだ。今回のような祭事で参加者がケガをした場合、主催者は、法的な責任を問われるのだろうか。大久保誠弁護士に聞いた。

●参加者が「承諾」していた?

「矢の重さや落下の速度・角度などがよくわからないので、はっきりとはいえません。

ただ、あくまで矢がそれほど堅い材質ではなく、軽量で、落下速度や角度も急ではなかったと仮定します。

そのうえで、身体の運動機能に障害がない人が通常ならば安全に矢をつかむことができる状況で、矢を放っていた場合、主催者は刑事責任を問われません」

大久保弁護士はこのように説明する。どうしてそうなるのだろうか。

「このような場合、『矢を取り損なえばケガをすることがある』ことは、参加者も初めからわかっているでしょうから、『被害者の承諾』があったとして、違法性がなかったとされるためです。

民事上も同様に、違法性がないとして、主催者に損害賠償義務は生じないと考えられます」

もし仮に、主催者の行為に落ち度があった場合はどうだろうか。

「そうであったとしても、『矢を取り損なえばケガをすることがある』ことはわかっているでしょうから、参加者にも落ち度があったとして、損害賠償が減額されるでしょう。

どれくらい減額されるかは、違法性の程度との相関で大きくも小さくもなります」

大久保弁護士はこのように述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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