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刑務所は「窓少なく、マスク支給ない」 日弁連、コロナ拡大防止を求める声明
2020年04月23日 19時03分

日本弁護士連合会(荒中会長)は4月23日、刑事収容施設での新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、できるだけ逮捕・勾留を避け、収容されている人については1人1室で処遇するようもとめる会長声明を発表した。

日本弁護士連合会(荒中会長)は4月23日、刑事収容施設での新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、できるだけ逮捕・勾留を避け、収容されている人については1人1室で処遇するようもとめる会長声明を発表した。

●窓が少なく、狭い空間に数人押し込められる

日弁連の声明によると、刑事収容施設(刑事施設・留置施設・海上保安留置施設)は、一般的に窓が少なく、せまい空間内に多数の者を所在させざるをえない場合が多いという。

そのため、いわゆる「3密」を避けることが困難で、ひとたび新型コロナ感染者が出た場合は、集団的な感染を招く危険性が高く、「収容者に健康上の重大な被害を引き起こしかねない」と指摘している。

また、ゾーニングや消毒の措置がとられていても、マスクを支給しないまま、同じ部屋に数人を収容している施設もあるという。声明は「3密」をできる限り減らすため、「収容者の人数を抑えることが必要である」と主張している。

●法務省や警察本部に措置をもとめている

会長声明は、法務省・検察庁・海上保安庁・各警察本部に対して、次のような措置をもとめている。

(1)身体の拘束により被疑者が受ける健康上の不利益(生命身体の危険)が著しく増大していることを考慮して、事案ごとに逮捕・勾留の必要性を厳格に吟味し、可能な限り、逮捕・勾留を回避したり、既に逮捕・勾留されている被疑者を釈放したりするなどして、在宅での捜査をおこなうこと。

(2)刑事収容施設内での感染拡大防止のため、可能な限り1人1室で処遇し、刑務官および留置担当官などとの近接を最小限にし、消毒や換気を徹底するなど、最大限の防止策を講じること。

(3)収容者に新型コロナウイルス感染が疑われる症状が現れた場合には、速やかに医療機関で受診させるなどして、生命身体の安全の確保と感染拡大防止のための最大限の措置を講じること。

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