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親が自分名義の口座で積み立てた「600万円」が判明! 受け取った場合の贈与税は?
2017年03月31日 09時50分

母親から突然、自分名義の口座で預金を積み立てていたことを知らされ、印鑑と通帳を渡されたが、贈与税はかかるのかーー。税理士ドットコムの税務相談コーナーにそんな相談が寄せられた。

母親が相談者名義の口座を作ったのは、相談者がまだ子どもの頃。母親は毎月3万円ずつ自分の口座から相談者名義の口座にお金を振り込み、密かに積み立てていたそうだ。預金の額は600万円にのぼるという。相談者は、自分名義の口座があることは、母親から言われるまで知らなかったという。

相談者が気にかけているのが贈与税だ。親が子どもの名義で勝手に積み立てていた預金について、贈与税はかかるのだろうか。今回のように預金額が600万円ある場合、贈与税の額はどのくらいになるのか。大塚英司税理士に聞いた。

母親から突然、自分名義の口座で預金を積み立てていたことを知らされ、印鑑と通帳を渡されたが、贈与税はかかるのかーー。税理士ドットコムの税務相談コーナーにそんな相談が寄せられた。

母親が相談者名義の口座を作ったのは、相談者がまだ子どもの頃。母親は毎月3万円ずつ自分の口座から相談者名義の口座にお金を振り込み、密かに積み立てていたそうだ。預金の額は600万円にのぼるという。相談者は、自分名義の口座があることは、母親から言われるまで知らなかったという。

相談者が気にかけているのが贈与税だ。親が子どもの名義で勝手に積み立てていた預金について、贈与税はかかるのだろうか。今回のように預金額が600万円ある場合、贈与税の額はどのくらいになるのか。大塚英司税理士に聞いた。

●贈与税は「68万円」…非課税枠を活用すれば回避もできた

「母親が子どもに知らせずに子ども名義で預金を積み立てていた場合、その子ども名義の預金は母親のものとなります。名義が子どもになっているのだから、3万円を振り込んだ時点で子どもの預金になると考えるべきだと思うかもしれませんが、贈与税を考える上では、『名義』よりも『実態』が重視されます」

具体的に、どういうことなのか。

「『その子ども名義の預金の拠出者は誰なのか?』『この預金を自由に使えたのは誰なのか?』などに着目して真の所有者を判断することになります。

ご質問のケースでは、子どもは預金の存在すら知らなかったため、名義は子どもであっても真の所有者は母親になるということです。

したがって、母親が600万円の預金口座の存在を子どもに伝えて通帳と印鑑を渡した時点で、母親から子どもに対する贈与が成立したこととなります。この場合の子どもが納付すべき贈与税は68万円(子どもが20歳未満のときは82万円)となります」

贈与税の発生を回避するための方法はないのか。

「方法はあります。ポイントは、贈与税の非課税枠をうまく活用することです。

贈与税の非課税枠は1年間につき110万円です。ご質問の600万円を、6年に分けて1年につき100万円ずつを子どもに渡していれば、贈与税はかからずに済んだのです。

なお、600万円を一括で贈与した場合であっても、子どもが住宅を取得するために受け取った場合など、一定の要件を満たす贈与であれば、確定申告をすることにより贈与税がかからなくなることもあります」

【取材協力税理士】

大塚 英司(おおつか・えいじ)

税理士中央大学商学部卒業。税理士法人トゥモローズ代表税理士。世界四大事務所であるEY税理士法人出身。大企業の法人税務から相続・不動産等の個人税務まで幅広くサポートできる稀有な存在の若手税理士。趣味はジョギング。

事務所名 : 税理士法人トゥモローズ

事務所URL:http://tomorrowstax.com/

(弁護士ドットコムニュース)

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